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2026-03-04

「 卒業式 」


 

3月3日、雛祭りの日。娘の卒業式があった。

文化センターや近くの駐車場はすでに満車となっていた。少し離れたねぷた村の駐車場に車を停め、歩いて学校に向かう。卒業生の保護者らしきご夫婦が何組か歩いている。

中学校の卒業式も、高校の入学式も参列は私ひとりだったので、すでに慣れていた。当然ながら参列する保護者は皆ドレスアップをしている。父親のほとんどはダークスーツだ。

私はレザーのブルゾンを着ていた。卒業式には不釣り合いな格好だが別に気にしない。一応、イギリス製のスカーフを巻いた。

 

 

待合室となっている教室に入ると、やはりそこもダークスーツの父親と花のコサージュをつけた母親で溢れていたので、私は廊下に出てひとりで時間を潰した。

それでも、勤めていた頃のお客さんや写真仲間の方に声をかけられたりして、時間を持て余すことはなかった。

 

 

吹奏楽の演奏が流れる中、卒業生が入場する。

国歌斉唱のあと、校長先生から生徒一人ひとりに卒業証書が授与される。校長先生は高校のときの後輩で、私と同じ西津軽の出身だった。

娘の名前が呼ばれ、はっきりとした返事が聞こえた。小中の頃から返事は良かったな。

 

娘が中学2年生のときに妻が旅立った。娘が高校に入ってからは、朝御飯、昼のお弁当、晩御飯を毎日作った。この3年間、お弁当だけは一日もサボることはなく作った。

よく子どもが卒業するときに「3年間、お弁当作りよく頑張った!私、偉い!」とかいうのをSNSなんかで見かけるが、不思議と自分にはそのような感覚はなかった。

むしろ、仕事勤めを辞めた自分にとって、規則正しい生活をさせてくれたことに感謝しているのだ。だからこの先、生活がだらしなくならないだろうか…と危惧している。

 

 

式辞や答辞が終わると、「卒業の歌」が生徒によって歌われた。これが良かった。

昨今は若い人に人気の歌謡曲が歌われることも多いらしいが、「仰げば尊し」や「蛍の光」など、昔からの定番曲ががメドレーで歌われた。これは還暦過ぎのオッさんにはグッときた。

最後に校歌を歌う。詞:谷川俊太郎、曲:中田喜直による佳曲。いい校歌だなあ。

 

すべてを終え外に出ると、たくさんの保護者と後輩たちが、中庭で卒業生を待っていた。

卒業生が出てくると、あちこちから「おめでとう!」の言葉が飛ぶ。部活の後輩たちが卒業生を囲んで写真を撮っている。

娘は、写真部、美術部、演劇部と兼部していたので、忙しそうに走り回っていた。きっと素敵な友にも巡り会えた高校生活だったのだろう。

 

 

この先、どんな生き方を歩むのだろうか。

きっとこの3年間は、とてつもない君の財産になっているはずだ。

 

卒業、おめでとう!

 

 

 


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