「大晦日」の料理
2024年の大晦日。
今回はちょっとした事情があり、娘と二人で過ごすことになった。娘と二人で年を越すのは初めてのことだ。
ここ数年は、知り合いのレストランにオードブルを頼むことが多かった。野菜を作っている嫁さん次男坊と、東京で理容師をしている長男坊の4人でそのオードブルをいただく。娘は高校生なので酒は飲まないが、野郎3人でしこたま飲み続け、年を越す時間にはつぶれていることも多かった
しかし娘と二人でオードブルもなんだかな…という気もするし、おそらく残す料理もあるだろう。
運よく、ありがたいことに知り合いから北海道の海鮮特産品のセットをいただいていた。タラバガニや天然甘えび、数の子など、豪華な海鮮8種福袋セット! これで「贅沢海鮮丼」を作ることにした。
午前中からゆっくりと解凍する。その間に「けの汁」と「煮豆」を作る。
「けの汁」は津軽人であれば誰もが知る津軽の郷土料理だ。野菜、山菜、こんにゃくなどを細かく刻んだものを煮込んだ料理で、寒い時期には保存も効くため多くの家庭で作られる。
ただ、沢山の食材を細かく切り刻むのはなかなか難儀だな…と思っていたら、「けの汁の具材」というのがスーパーで売ってあった。便利な世だなあ。
しかし具材を見ると大根、人参、わらび、フキ、と少々物足りない。最低でも凍み豆腐とこんにゃくも入っていないといけない。自分が小さい時、母が作ってくれた「けの汁」には豆も入っていた。
帰宅してから豆を長い時間煮込んだ。鍋にたっぷりの量なので、半分を「けの汁」用、半分を「煮豆」用にする。こんにゃくと凍み豆腐を細かく刻んで、「けの汁具材」と一緒に煮込む。豆を煮込んだのは初めてだったが、思いの外、柔らかくなるまでに時間がかかるものだ。
あっさりめに醤油と出汁で煮込んだ後に、味噌を少しだけ入れて仕上げる。作った初日は具材がしっかりしているが、二日ほどすると具材が少し崩れてさらに美味くなる。
15時頃、娘と二人で「けの汁」の昼飯を食った。味は、初めてにしてはまあまあだろうか。
「けの汁」を作っている間に、豪華な海鮮たちも良い具合に解凍されていた。ビールを飲みながら、少しずつ準備をすることとしよう。
小さい頃の年越しは、どんな料理だったろう。すごく豪華だったというような記憶はない。
しかし、年越し、正月ならではの料理が並んだ。私が好きだったのは「たらの子和え」と「茶碗蒸し」だった。そればかりひたすら食べてた記憶がある。
「贅沢海鮮丼」ができた。
本タラバガニ、天然甘えび、天然ほたて貝柱、いかのお造り、いくら醤油漬け。
豪華すぎる。オードブルより断然好みだ。
娘と乾杯をする。二人きりの年越しも悪くない。
明日はお雑煮を作ろう。
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