2025 東北旅紀行 〜米沢のラーメン〜 「麺や 貴伝 」
蔵王で濃い温泉にどっぷり浸かった後は、米沢でラーメンを食う。
それは1週間ほど前に立てたプランであるが、しっかりと頭に叩き込まれていた。歳を取っても、この辺の記憶力は衰えていないことに少し呆れる。
「山形市がラーメン消費量日本一のまち」というのは、先日のブログで書いたけれど、ラーメンそのものは「酒田」と「米沢」のラーメンが有名らしい。
昨年は、酒田の「琴平荘」(正しくは隣の鶴岡市)のラーメンを食べた。一時間待ちで食べたラーメンは美味しかった。
その酒田と双璧をなすのが、ここ米沢らしい。そして米沢で一番人気を誇るのが「そばの店 ひらま」というラーメン屋。一番人気ではあるが、店舗は米沢の郊外に位置する。蔵王から山沿いを走り、やがて田畑の続く田舎道を延々と走った。
やがて、一本の道の向こうにラーメン屋らしき幟が見えた。駐車場には車がそこそこ入っているようだったので、車のスピードを落としながら一度店を素通りすることにした。
通り過ぎる瞬間、目を疑った。入り口におよそ20人もの人が行列を成していたのだ。まわりが田畑で人家も少ないこの場所に行列ができていた。
私は瞬時に諦めた。並べば食えるのは間違いないが、それほど時間に余裕があるわけではない。15時からは、福島で練習がある。
やがて、車は米沢の市街に入った。
コンビニで昼飯でも買って、のんびりと国道13号を福島へ南下しよう。そう思っていた矢先、国道の手前で大きな看板が目に入った。
随分と新しい建物のように見える。
私は少し先のコンビニの駐車場に入り、スマホ検索を試みる。自分の候補にはない店だった。評価は悪くなさそうだ。
すぐに車をUターンさせ、店の駐車場に車を入れる。ちょうど一台分の空きがあった。
幸い行列は無し。中に入ると、カウンターに案内された。店内はほぼ満席に近かった。
外観同様、店内もとても清潔感がありキレイだった。そして注文を取りに来たバイトらしき女の子も、キビキビとして気持ちが良い。
初めて訪れるラーメン屋は、基本、最初にある醤油ラーメンや中華そばを注文する。
味噌や塩は頼まない。チャーシュー麺を頼むことはあるが、検索した中華麺には、それなりにチャーシューがのっていたように思えた。ただ、中華麺に「ゆず風味」というのがあったので、それを頼むことにした。
検索した情報によると、店自体は以前からあったのだが、2年ほど前にここに移転したらしい。故に、建物も内装も新しくキレイなのだろう。
若干、お値段が高めかな?と思ったら、ちょうど昨日から値上がりしたらしく、入り口にそんな張り紙がしてあった。なんでも値上がりしている昨今であるから、しょうがない。
などと、あれこれチェックしている間に中華麺がきた。
ザ・シンプル!津軽の中華そばを思わせるが、津軽のモノよりは麺がやや太めだ。
ここのラーメンは、山形人が認識する「米沢ラーメン」とは少し異なるらしい。いわゆる「米沢ラーメン」はチリチリ感のある細麺が特徴なのだとか。
スープを一口。お〜、温泉上がりの身体に、ぎゅい〜っと染みわたる。すっきりと見えるがコクは十分。
麺を一口。お〜、なかなかにモチモチでふわふわである。津軽のとは全然違う。
チャーシューを一口。厚みはあるが、とても柔らかくてトロける美味さ。
「の」の字のナルトが良いアクセント。
こういうラーメンを嫌いな人はいないと思う。めちゃオリジナリティが強い…というわけではないが、安心できる美味い味。
歳を重ねるたびに、こんなラーメンを美味しいと感じるようになった気がする。
3月21日(金) 東北旅紀行二日目 その2
腹を満たしていざ福島へ。 更新頻度がイマイチだが、まだまだ続く。