田舎館の田舎道を走り、浪岡へカツカレーを食べに行く 〜「小倉食堂のカツカレー」〜
無性に「つねた」のラーメンが食べたくなった。あの味に近いラーメンは、弘前にはない。
浪岡までは車で30分ほどで行ける。が、車で往復してラーメンを食う…というだけでは、どうにも不健康だ。見上げると、空は蒼々としていた。
国道7号は交通量が多く、路面も決して良くないので、撫牛子から田舎館への道を走る。
久しぶりのロードだが、キツい坂はほとんどない。スニーカーで脚を回す。このアディダスのベルクロスニーカーには随分と世話になった。
平川沿いの道を走る。走ったことのない道だが、北方向に走れば大丈夫だろう。
しかし川は蛇行していた。川の向きは次第に西へ向き、目的の方向とは逆を向き始めた。ここで時間をロスすると「つねた」の営業時間に間に合わぬ。私は急いで引き返し、別の道を走ることにした。
浅瀬石川を越え、田舎館の集落に入る。「田舎館」という名は、いかにも田舎くさい名前だ。しかし、田舎館から常盤あたりの道を走ると、意外にも新しくお洒落な住宅が多い。

北常盤駅
常盤を過ぎると道が分かりにくくなってきたので、安全策をとって国道に入る。ここまでくると「つねた」までは、あと20分ほどだ。
実は、1週間前も同じような気持ちに駆られて車で来たのだ。しかし珍しく「つねた」は臨時休業だった。
浪岡庁舎を過ぎ、交差点を右折すると「つねた」まではあと少し。遠くに看板が見える。が、少し不安がよぎる。路駐する車の姿がない。

「休業します」
どうやら臨時休業ではなく、しばらくの間、休むのかも知れない。おじさんの体調が思わしくないのだろうか。少し心配である。
ツーリング先で目的の店が休業というのは、もはやデフォルト状態の自分。もはや慣れっこ。
私は、庁舎の近くにある老舗食堂の前にロードを停めた。

歴史を感じさせる外観の「小倉食堂」
昭和2年創業。もう少しで100年が経とうとしている老舗中の老舗。
店内は昔からの食堂という雰囲気で、レジまわりは雑多にいろんな物で溢れている。いくつかの昔の写真も飾られている。
前にも一度訪れたことがあるが、自分的にはこの店での注文は一択。

おぐらのカツカレー
この色。昔ながらの洋食屋の雰囲気に近いカレー。
一口食べた瞬間は、甘口かなと思うが、その後にスパイシーな香りが広がる。この辛さとコクのある甘さのバランスが絶妙でメチャ美味い!長き時間、愛されてきたカレーだということを感じる。
そしてカラッと揚がったサクサクのカツ。厚みがあって、これがまた美味い!
1時間ほど走り続けた身体には、むしろラーメンよりも良かった。カロリーを消費した日には、また来よう!
小倉食堂 青森市浪岡浪岡稲村19-9
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