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2024-11-25

青森県高等学校総合文化祭「写真部門」


 

先日、写真仲間からメッセージがあった。青森の東奥日報新町ビルで開催されている写真展に娘の作品が展示されていて、何かの賞にも入っているらしい。

娘に話すと、友達が「優秀賞」を受賞しているのは知っていたが、自分が入賞していたのは知らないようだった。

滅多にない機会だから、観に行くことにした。娘も誘ったが、面倒くさそうにしている。ひとりで行こうかと思っていたら、直前になって一緒に行くと言い出した。どうやら仲の良い写真部の子も行くというLINEが来たようだ。

 

娘は自ら何かをしようと動くタイプではなかった。仲の良い友達についていくタイプ。

美術部に入部したのも一番仲の良い友達に誘われたからで、写真部に兼部したのも別の仲の良い友達がいたからだった。さらには、友達にお願いされて臨時で演劇部の裏方も手伝っている。

そういった性格や行動は、なかなか変わるものではないし、それも個性だと思うので好きなようにやらせていた。何より、いろんな友達と仲良く過ごせている。

 

一足先に電車で来ていた娘の友達を青森駅でピックアップして、3人で東奥日報新町ビルに向かった。

 

 

東奥日報新町ビルは、いかにも新聞社らしい「New’s」というネーミング。

5年ほど前にオープンしたビルはとても綺麗で、展覧会やミニコンサートも開催することができる。

 

約2ヶ月間にわたり開催される青森県内の高等学校による総合文化祭。「写真部門」は、この「New’s」で開催されていた。

3Fまでエスカレーターで上がり奥のホールに進む。受付のあたりには沢山の高校生がいる。

受付を済ませ、会場を見渡して驚いた。スペースが広く、展示作品の点数がとても多い。

 

 

娘は会場に先に来ていた友達と合流し、楽しそうにキャッキャしていたので、私は一人で作品を観て回った。

展示は高校別に展示されていた。八戸や十和田など三八方面の高校から始まり、弘前の高校は後半に展示されていた。

弘前の高校の展示になると、「最優秀賞」や「優秀賞」「優良賞」などのリボンが目立つ。特に弘前南高校は2名が「最優秀賞」を受賞していた。娘の弘前中央も「優秀賞」をはじめ、多くの部員が入賞していた。両校は、ともに「最優秀学校賞」を受賞した。

 

弘前中央高校の展示の真ん中あたりに娘の作品があった。緑色のリボンで「秀作」とあった。

特選、入選に続く佳作のようなものだろうか。先頭は走らずに、友達のあとをついていく娘らしい入賞だと思った。

娘の作品の隣に、一番仲の良い友達の作品が展示されていて、「優秀賞」の赤いリボンがあった。なんでも、香川で開催される全国大会へ推薦されたらしい。すごい!

しかもモデルは同じ写真部の子で、先ほど青森駅でピックアップした娘の友達だった。 

 

 

なんとなく弘前中央写真部の作品は、こういったノリの良い写真が多い。

撮影のテクニック、カメラの操作方法などよりも、写真を撮ることの楽しさが伝わってくる作品が多い。

それに比べ弘前南高校の作品は、写真に対する考え方、それを表現するためのテクニックなど、写真の基本をしっかりと押さえたものが多い。さすが写真甲子園に参加経験が豊富な伝統校だと実感した。

 

娘の作品は、一緒に岩木山神社に行ったときに撮ったものだ。「水」というテーマが与えられていた。

FUJIのX100Fを貸してあげた。明るさを調節するために、露出のダイヤルと絞りの調節だけを教えた。

龍の口から流れ落ちる水を撮ることに決めた。私は柄杓を持って流れ出る水を受け止める。娘は何回もシャッターを押していた。30枚くらい撮った。

 

帰宅して二人でチェックしてみると、ほとんどがボケていた。でもそれが水を感じさせる。柄杓にピントが合っているものを選んだ。

彼女は『願い』というタイトルをつけた。

 

『願い』

  

若い高校生たちの写真に対し「大人にはない瑞々しい感性に刺激を受ける」という評をよく見かけるが、自分は大人も若い子も関係ないと思っている。

それは写真だけでなく絵も音楽も同じであって、感性の若い古いよりも「表現することの覚悟があるかどうか」だと思っている。

 

いや…娘たちの写真を観て、自分にそう言い聞かせているのだ、と思った。

 

 

 

 


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