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2017-06-29

「TOKYO」のファッションは世界一 / 東京での一日


岩木山のヒルクライムレースも終わり、チャリネタも一段落。

本業のファッションのお話をしようと思います。が、最終的にはファッションにとどまらず、写真や建築など、芸術に対する思いを語ることになりそうです。なぜならば、今回の出張では、私にそう思わせる事件があったからです。

6月28日、日帰りの東京出張に行ってきました。

 

先日ヒルクライムしたばかりの岩木山。悔しさとふくらはぎの痛みはまだ残る

 

今時分の出張は、来年2018年春夏の展示会に行くため。まだ2017年春夏も終わらないうちに、来年の商品をオーダーしなくてはなりません。早いですね〜そんなに急いでどうすんの?と思いますが、今発注しないと間に合わない仕組みになっているのです。

ですから、世の中のトレンドに対し、常にアンテナを張っておく必要があります。とはいえ、結局オーダーするものは、自分の好みや感性に左右されるのも事実。正直なところ、自分がいいと思ったものを自分の店で売る、という行為を数十年やってきましたので、いくらトレンドでも自分の好みから大きく外れたものは売れないのです。

この歳になると、自分の好みやスタイルもだいぶ確立してしまいます。いや、確立はカッコよすぎる、固まってしまう、の方が適当でしょうか。

それでも、いろいろな展示会を回りながら、新しい商品を目にするのは刺激的で楽しいものです。今はカジュアルの店「DeeLIGHT CALTRAIN」に立つことが多いので、仕入れのための出張はほとんどが東京。

以前、デザイナーズブランドなどを扱う「CIENTO」のバイイングをしていたときは、年に2回、いわゆるパリコレ、ミラノコレ、のために海外へ飛んでいました。たまにロンドンやニューヨークにも行きました。

当時はインターネットがほとんど発達していませんでしたので、情報がほとんどないだけに、どの街に行くのも刺激的でした。特にパリのマレ地区にあった「レクレルール」は、私たち日本のバイヤーにとっては憧れのショップでした。

 

パリのレクレルールにて。24年前。

 

まだ日本で展開のなかった「クロムハーツ」なんかもここで買いました。パリでスリに遭ったり、ニューヨークでぼったくられたりと、いろんなトラブルもありましたが、今となっては遠く良き思い出であります。

時代はグローバル。誰もがスマホ片手に、世の情報をいとも簡単に手に入れる時代です。世界各地の距離も縮まりました。

ファッションも然り。誰もがクリックひとつでお買い物。僕ら、実店舗で商売する身にとっては、なかなか厳しい時代です。

ここ数年、店に立ってて思うのですが、若い人も含め、今の時代の人はみんなオシャレになったな、と思います。全体的に底上げされた感じで、大学生なんか見ても、当時の僕らよりは誰もがなんとなくオシャレな感じです。  

ただ、よ〜く見てみると、すごい個性的な人はそんなにいない気がします。オシャレに多少気は使うけれど、のめり込んでいる人はほぼ皆無。確かに、オシャレにお金をかけるよりは、いろいろな体験や学習にお金をかける方がスマートなんでしょう。どうやらお酒を飲みに外には出ないようですし、車もいらないとか。

それが今のスタンダードなのでしょうか。ちょっと寂しい気もしますが、世の中全体がそういう風潮なのかもしれません。

だからこそ、少しでも刺激を。と思いながら、自分の店にはテンションの上がるアイテムを置こうと思います。もちろん、売れる商品も必要ですが、周りの人が着てないような、持ってないような商品って、手にすると気分上がりますよね。やはりネットとは違い、実店舗のオモシロさってそういうところにある、と思っています。

今回もそういう思いで、展示会の商品を見てきました。

まずは、スニーカーの「CONVERSE」スニーカーとしては、多くの人に愛されているド定番のブランド。でもここはやはり、普通の靴屋さんやスポーツ店では並ばないモデルをピックします。どんなモデルかは、まだここで明かせません。ので、今お店にあるモデルを。

 

MADE IN JAPAN の「ALL STAR」

 

シンプルですが、存在感のあるスニーカーです。秋のモデルが、7月あたりから入荷しますので、お楽しみに〜。

次の展示会場へ。これまたスニーカーブランド。「adidas」と「Reebok」です。六本木の敷居の高そうな高層ビルが並ぶエリア。会場に入るのも、セキュリティが厳しい。 

最近は「NIKE」の人気が落ち着いて、「adidas」の人気が上昇しているらしい。自分の店でも「adidas」は好調です。クラシックなヴィンテージモデルの復刻もうまいし、モードとも相性が抜群の前衛的なハイテクモデルも展開しています。また、「Reebok」もかつて市場を席巻させたモデルが復刻したりと、なにかと話題です。

今回もすぐにでも店に並べたいモデルがありました。やはりどちらも、ここでの紹介は残念ながらまだNG。「adidas」の秋モデルが早々に入荷していますので、そちらをご紹介。

 

「CAMPUS」の限定モデル。毛足の長いスエード。

 

これ自分も買いました。一見、アメカジ系のヴィンテージを好きな方に受けそうですが、スタイル的には、ライダースJKなんかを着て、細身のブラックジーンズを合わせた、パリやロンドンなスタイルに合うと思います。

さて、最後は代官山にある「聖林公司」のショールームへ。ディーライトでメインブランドとして展開している「聖林公司=ハリウッドランチマーケット」の展示会。今回は「和」のテイストが強い、「ジャパン」シリーズと、海外からのインポートブランドをメインとした展示会です。

もう「聖林公司」さんとは30年来のお付き合い。いつ行っても、気持ちが落ち着く展示会です。「ジャパン」の商品は、カジュアルだけど大人もリラックスしてカッコよく着れるアイテムが揃っていて。40〜60代の方でも、ま、私のような年代の方にも気持ちよく着てもらうことができます。この春夏の商品ですが、たとえばこんなのも。

 

モードな作務衣。海外でも人気です。

 

この秋に着てみたいジャケットのひとつ。50代の私なんかが着ると、僧侶になりかねないので、要注意。「聖林」さんでたっぷり時間を過ごしたら、あっという間に夕方、帰る時間です。

同行していたスタッフと別れ、代官山駅に向かう途中で「TSUTAYA」へ。ここで写真集をいろいろ見るのが楽しみです。ネットでは中の写真まで見ることができないので。ただ欲しい写真集があっても、写真集は重すぎるので買うのは躊躇します。ホントはこういう買い物もネットではなく、実際のお店で買いたいのですが、特に重いものなんかはついネットで買ってしまいがち。いけませんね〜上であんなこと書いときながら。

さて帰ろう。代官山駅から東横線で渋谷に向かいます。階段からホームに降りると、間髪入れずに電車がきました。少し混んでましたが、渋谷は次駅なのでドア付近に立ちます。

 

ハチ公

 

ここで、本日の出張で一番印象的な光景に遭遇しました。それは洋服に携わる仕事をしている自分にとっては、まさしく事件でありました。

次回へと続く(スイマセン)

 

 


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