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2024-03-31

東北一周旅紀行 その4 〜道の駅とうわ「花巻 東和温泉」〜


 

「萬鉄五郎記念美術館」を後にし、上ってきた細い道を下る。

再び小さな商店街に入ると雪が舞っていた。

 

商店街

 

歩く人は誰もいず、万国旗が少し寂しげにたなびいている。

地方に古くからある街の商店街は、どこも同じような光景だ。

それでも国道283号沿いに出ると街は綺麗に整備されている。道の駅の案内板が目に入った。

 

国道を渡ると、すぐ目の前に「道の駅とうわ」があった。

私はそこで少し休憩をし、今晩宿泊する予定の仙台までの道のりを思案することににした。

仙台までは160kmほど。高速を使わずに国道4号をひたすら南下する。途中、休み休み走れば19時頃には着くだろう。

 

睡眠不足が少々不安だった。

弘前仙台間のちょうど中間地点まで来たが、今のところは大丈夫そうだ。しかし昨晩はほとんど眠れていなかった。

 

ふと目の前を見ると、お城のような建物があった。

あまりセンスの良さそうな外観ではなかったが、よく見ると「温泉」の文字が目に入った。

(この建物、温泉なのか…)

 

音楽とアート、ラーメンと温泉をテーマにした東北一周車旅だったが、この地での温泉は全く予定になかった。しかし、迷いが生じる。

(温泉に浸かってシャキッとするか? いや、温泉に浸かったらメチャ眠くなるんじゃね?)

 

他人に迷惑がかかるのでなければ、迷った時は行動すべし。

そんな座右の銘があるわけではないが、歳を重ね時間も有限と感じるようになってからは、やれることはやっておく。

そう思うようにしている。今後訪れることがないかもしれぬ土地であれば、なおさらだ。

 

東和温泉

 

「霊湯」という言葉はちょっとズルい。浸かってみたくなるというものだ。

ただ中に入ってみると「霊湯」というよりは、スーパー銭湯的な賑やかな雰囲気。道の駅内にあるせいか、観光で立ち寄ったと思われる客が多い。

受付で料金を支払う。大人700円。少し高めだが、観光地の温泉としてはこんなものだろうか。

 

浴場に入ると湯船は二つあった。

外にも露天があるらしいのだが、残念ながら4月までは閉鎖中とのこと。

浅めの湯船は温めで寝湯ができる。熱いのが苦手な自分はこちらでしばらく寝ながら浸かる。

炭酸ガスを溶け込ませた炭酸泉らしく、泡が身体を包んでくれる。

 

明日の秋保温泉から温泉はスタートする予定だった。

でもこうした思いがけない予定変更が、高速を使わないのんびり旅の良いところだ。

 

公式HPより

 

最近の温泉はスマホ撮影禁止が多いので、画像はHPから借用。

少し身体が温まったところで、大きい方の湯船に浸かる。温度は少々高め。

源泉100%の掛け流しの単純温泉(弱アルカリ性高温泉)で、刺激は少なめだ。少しだけギシギシとした湯感がある。

 

運転で凝り固まった肩や腰をほぐしながら、ひたすら湯に浸かる。

湯上がりは、シャキッとするか眠くなるかはちょっとした賭けだが、どうにかなるだろう。

ただ不安がひとつあった。

温泉に立ち寄ったことで、行く予定だった仙台の「牛タン」専門店が閉まってしまうかもしれない。

まあ、これもどうにかなるだろう。

 

外に出ると、空は暗くなり始めていた。

「牛タン」目指して、いざ出発!

 

「花巻 東和温泉」公式HP →

【 花と緑と安らぎの湯 東和温泉 】 

岩手県花巻市東和町安俵6-135

 

 

 

 


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