弘前のラーメン / 津軽の中華3連発「文ちゃんラーメン」の『だしそば』
津軽の中華3連発…と書いておきながら、コンクールや写真展があり、間が空いてしまったが、ラストを飾るのは、弘前市民なら誰でも知ってるであろう「文ちゃんラーメン」
仮に食べたことがなくても、城東の目立つ場所にかなりの長い間店を構えているので、市民のほとんどの人はこの店の存在を知っているはずだ。
正直な話を言えば、私自身も10年以上前(記憶がない)に食べて以来、ほとんど食べたことがなかった。なんとなく、普通の食堂の普通のあっさり中華というイメージがあって、特別足が向かなかった。
しかし昨年の暮れ、久しぶりに訪れて、いただいたラーメンの味に驚いたのだ。
それが、裏メニューとして噂されていた『だしそば』だった。

スープは濃いめの煮干し出汁で魚粉もけっこう浮いている。ひと口飲むと、明らかにあっさり系とは違う、パンチのあるスープ。しかし、ドロッとしたかんじは一切なし。
麺は、手打ち麺を使用。具はチャーシュー2枚、メンマ、ネギ、海苔、とレギュラーの『中華そば』よりも少々贅沢になっていて、これもまた嬉しいバランスだ。
厨房内にいる店主を見ると、若い男性が威勢のいい声を出している。以前の店主の息子さんだろうか。
おそらく、現在のラーメン事情をしっかりと把握しながら、二代目が考案したのが、この『だしそば』なのだろう。しかも、しばらくの間は「裏メニュー」として提案し続け、お客の間でしっかりと定着したところで、正式メニューにするというのもなかなかヤリます。
今年からは、しっかりとメニュー表にも記載されているようだ。(700円)
(こってりではなく、あっさりの気分だけど、あまりに普通なのはなあ〜)というときに、ちょうど気持ちもお腹も満たしてくれる一杯である。
しかし、店内で注文するお客さんを見てると、やはり多くの方が定番の『中華そば』を頼んでいる。男性客は『中華そば 大』が多い。
それだけ、「津軽の中華そば」として、長い間人気があるのだろう。私自身も何度か通ううちに、普通の「中華そば」も食べてみたくなった。

煮干しがメインの出汁で、すっきりと澄んだスープのシンプルな中華。
麺は細縮れ麺。具はチャーシュー、メンマ、ネギ、麩と定番の面持ち。(550円)
やっぱり、これはこれで美味いのである。
昔からの定番をしっかりと守り続けながら、新しいメニューにも挑戦する。
ラーメン屋だけではなく、どんな飲食店でも、いやどんなジャンルにおいても「老舗」というのは、こうでなければならないと思った。
店舗情報
文ちゃんラーメン

青森県弘前市外崎2-1-2 (地図)
電話:0172-28-0947
営業時間:11時〜16時 定休日:月曜日
駐車場あり
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