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2020-06-13

ツール・ド・ツガル / 夏泊半島一周 ② 『浜千鳥』の「三色丼」


 

刺身や海鮮丼でもっとも好きなのは「ウニ」だと思っていたが、それは「ウニ」が高価だからかもしれない。

いや、実際美味いし大好きなのだが、もしかしたら「活ホタテ」や「生海老」の方が好きかもしれない。甘みもあるし適度な食感もあるし。クチがお子ちゃまなのだろう。

でも子どもたちが大好きな「マグロ」はそんなでもない。小さい頃は、寿司といえば「マグロ」ばかり食べていた気がするのだが(赤身だけど)。

 

夏泊半島一周の昼飯は、大島のすぐ近くにある『浜千鳥』で味わうことにした。

第一希望だった「ホタテ丼」がなかったので、「三色丼」を注文。普通、「三色丼」といえば、「ウニ・ホタテ・イカ」または「ウニ・ホタテ・ツブ」かな?

しかしここのは「ウニ・ホタテ・アワビ」だった。期待が膨らむ。

 

「三色丼、お待ちどうさま〜」

 

「三色丼」

 

お〜!なかなかの光景だ。

それにしても改めて見ると、写真を撮るのがヘタクソすぎた。メインの三色丼を中央に配置すべきだった。漬物とわさびが中央にある構図は失格だ。

 

前回のブログで、小鉢が多くあるよりもメインの丼が「ドーン!」(失礼)とあるのが良い…と書いたけれど、こんな感じの小鉢であればウェルカムである。

小さなホタテの煮付けと、イカの酢の物。しかもそれなりの量であります。

しかし、メインの「三色丼」は思っていたほどの大きさではなかった。写真で見ると「ウニ・ホタテ・アワビ」がたっぷりと見えるけれど、丼そのものはそんなに大きいわけじゃない。

 

わさび醤油をかけて、まずは名産の「ホタテ」を。やはり美味い!「ウニ」も「アワビ」も地場のものだろうか。新鮮で美味い。

でも「ウニ」を食べるのであれば、ウニたっぷりの豪快なウニ丼の方がいいな。このくらいの量だとあっという間になくなってしまう。

「アワビ」はちょい高級なイメージがあるので、そんなに量は期待していなかったのだが、意外にもたっぷり。このコリコリは食べ応えがあったぞ。

 

もうちょい白飯が欲しかった気もするが、美味しい小鉢もあったので十分満足。これで2000円だから、青森あたりで食べるのよりは、かなり安いと思う。

来年また来よう!

 

浜千鳥

 青森県東津軽郡平内町大字東田沢字横峰68

  

……………………………………………

腹も満たされたし、夏泊半島一周の残りを走る。(ちなみに、この夏泊一周のコースは「夏泊ホタテライン」と言うらしい)

大島を過ぎると、路はほぼ海岸沿いになる。ほとんど平坦な路面はとてもキレイで走りやすい。

海からの風が心地よく、途中の温度表示は19.9度だった。弘前より10度以上も低い。

遠浅の海岸には、面白いカタチをした岩々が海面から顔を出し、美しい松の木が延々と並んでいた。

 

椿山あたり

 

初めて走るコースというのは、それだけで新鮮であるけれど、風景が美しければ尚、足は軽やかになる。

いくつかの海辺の集落を抜け、山の中に入り、しばらく走ると向こうに多くの車が行き交うのが見えてきた。国道4号との合流が近い。

なぜか、急に現実に引き戻されそうな感覚になった。

 

 

夏泊の周回道路に比べると、国道は路面の状態が悪く、交通量も多い。

時折、「フォーン!」と心臓が止まりそうなデカいクラクションを鳴らした大型ダンプが、自分のすぐ30cm横を通り過ぎていく。

海から離れたせいか気温も上がり、さらには向かい風になっていた。急激に疲れが襲ってきて、集中力の低下を感じ始めた。

しかし、この交通量だ。せめて浅虫までの数キロは、集中しなければならない。私は無理をすることなく、休みながら慎重に走ることにした。

 

再び、浅虫の海が見え始めた。

 

 

防波堤の端っこで、釣りをしている若者が二人見える。いや、老人かもしれない。黒いシルエットだけが見えた。

往路と同じように、海沿いの路を走った。久栗坂にある二つの坂を越え、青森市に入ってもそのまま海寄りの路を走り続けた。

 

ベイブリッジを渡る。八甲田丸の向こうに白いフェリーが見える。

フェリー埠頭に着いたとき、ちょうどそのフェリーが港に入ってきた。

 

 

海風を浴びながら走った、夏泊半島一周85km。

フェリー埠頭に着いたとき、なぜか達成感のようなものはなかった。

トータルで見ると、それなりの標高差を走ったように思うが、ヒルクライムのあの感覚はなく、最低限の仕事を何とかこなした…そんな感じに近かった。

 

「三色丼」を食べたのが、遠い昔のように感じた。

 

 


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