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2020-06-11

ツール・ド・ツガル / 夏泊半島一周 ①(フェリー埠頭から85km)


 

心地よい雨の音が聞こえる。少しだけ空気もひんやりとし、赤く火照った身体を休めるには、良い雨の一日になりそうだ。

昨日の弘前は32.7度。真夏の暑さだった。

 

…………………………………..

フェリー埠頭の近くに車を停め、久しぶりに青森の市内を走る。

街中には信号が多いが、なるべく立ち止まらないように交差点を右に左に折れながら東へ向かう。

国道4号を避けて、なるべく海側の路を選んで走ることにした。時折、川の河口から陸奥湾が見える。

 

最近、知り合いのチャリダーたちがロングライドを始めていた。十三湖まで往復100km、龍飛崎経由の津軽半島北部一周100kmとか。

やはり100kmというのが、ロングらしい距離になる。中には弘前から龍飛往復の200kmのツワモノもいる。

他人がロングを走っているから自分も走らなければならない、ということは全くない。のだが、やはりその様子を見聞きすると身体が疼いてくる。

 

100kmといえば、いくつかのルートがある。

上でも書いた十三湖往復。ほとんど上りもないし走りやすいのかもしれぬが、あの津軽平野の一本道を延々と走り続けるのはけっこうツラいものがある。(特に復路の向かい風)

十三湖から津軽半島北部一周もいいが、今の自分では龍飛までのあの激坂を上りきれる自信がちょっと…

弘前から十和田湖一周130km。このコース、行きはいいけど最後の滝ノ沢激坂がなあ。それに山の中を走るのは5月初めの新緑か、秋の紅葉がいい。

海というなら、深浦までというのもあるけれど、つい先日千畳敷まで走ったばかり。

となれば、弘前から青森を経由して浅虫まで。海も見れるし、美味しい海の幸にありつけるかもしれない。ただ、国道7号を走るのが少々退屈。景色もパッとしない上に車が多い。

 

などと、自分の気持ちの中でグダグダを繰り返した結果、青森のフェリー埠頭から夏泊を目指すことにした。

野内川を越えると、街は青森市というよりも海の街の様相を見せはじめた。国道の長いトンネルは走りたくないので、そのまま海側のルートを走ることにした。

2度ほどのプチクライムをして山を越えると、久栗坂の集落に出る。遠くに浅虫の島々が見えてきた。

 

浅虫 湯の島

コンビニでスポーツドリンクを買って、すぐ出発。

浅虫といえば、チョモランマなマグロ丼で知られる「鶴亀屋食堂」や、いろんな海の幸を味わえる「正立食堂」が有名だけれど、この日は我慢。

遥か昔に廃れてしまった遊園地のそばを走り抜け、平内方面に向かった。

 

やがて野辺地方面と夏泊半島へと向かう交差点が現れると、左に折れ、そのまま夏泊の大島へ向けて走る。

大島へは車で行ったことはあるが、ロードでは初めてだ。車で走った時は海沿いの平坦なイメージがあったけど、意外にも坂が多い。車だと、緩めの坂は勾配を感じないのかもしれない。

いくつかの集落を通り過ぎると、やがて海沿いの路になった。鰺ヶ沢と同じような匂いがする。この磯臭さは苦手な人もいるかもしれないが、自分にとっては故郷を思い出す匂いだ。

青森や浅虫あたりの海に比べ、明らかに海の透明度が高い。エメラルドの海の底に光る石々が美しい。時折、奇岩も姿を見せる。

 

遠くに島が見える。夏泊半島の北端にある大島だ。

半島の先から大島までは遊歩道があり、歩いて渡ることができる。

 

夏泊 大島

 

ちょうど12時を過ぎたところだったので、ここで昼飯を食べることにした。

その土地の食べ物をいただくのは、ツーリングの楽しみのひとつ。せっかく夏泊の初ツーリングとあらば、やはりここならではの海の幸を楽しみたい。平内といえば、何といっても有名なのが「ホタテ」だ。

「深浦マグロステーキ丼」「中泊メバル膳」と並び、「平内ホタテ活御膳」というご当地グルメが最近人気らしい。

ライドの前日にネットで見たが、刺身やステーキなど、いろいろに調理されたホタテをいろんな食べ方で楽しむことができるようだ。

ただ正直な話を言うと、ロードバイクでロングライドしたときなどは、小鉢がたくさん並んだ御膳料理はあまり食べたいとは思わないのだ。

身体がエネルギーを欲している。水分や塩分を欲している。だから、いかにも「漁師メシ!」のような豪快な丼ぶりやラーメンを食べたくなってしまうのだ。

 

数年前、娘と一緒にドライブで夏泊を訪れた。大島のつけ根に数軒の海の家があって、釣り堀で魚を釣った記憶があった。きっとそこの店に海の幸のドンブリがあるはずだ。

数軒の海の家が並ぶ砂利道をゆっくり走っていくと、その一番先にその店はあった。

 

浜千鳥

 

「浜千鳥」という名の店で、店先には大きなイケスがあり、いろんな種類の魚が泳いでいる。

店内に入ると、数名の客がいた。私はメニューの中に「ホタテ丼」を探した。が、そのメニューはなかった。ホタテ定食というのがあったが、定食は時間がかかると書かれてある。

「三色丼」というのがあった。ウニ、ホタテ、アワビの三色らしい。迷わずそれを注文した。

 

フェリー埠頭から出発し、夏泊半島を一周して帰還すると、約85km。100kmには届かないが、初めて目にする風景を見ながら、そして適度にアップダウンのあるコース。

このむくんだ身体を絞るには、なかなか適したコースだと思う。

だが、身体を絞るとはいえ、美味しいものを食べないことには、ロングを走ることはできない。

いつもの言い訳を呟きながら、海が見える奥のテーブル席で待つことにした。

 

さてさて、どんな「三色丼」が来るのだろうか。(次回へ続く。スイマセン…)

 

 


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