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2023-09-26

ツール・ド・ツガル / 三本柳温泉〜津軽岩木スカイライン


 

なんと、2ヶ月ぶりのロードバイク。

冬場は別として、これほどの走らない期間があったのは初めてかもしれない。

理由は幾つかあるのだけれど、一番は、理由以前に自分がだらしないということに尽きる。

 

それでもあえて理由を言えば、やはりこの夏の異常な暑さだ。

暑い時期に走るのは、もともと得意ではなかったが、それでも7年前の8月には「弘前発〜陸奥湾一周250km」など無謀なこともしていた。

夏には毎シーズン、100kmほどのロングライドに挑戦していたが、今年は近場ライドさえもなかった。

毎日が気温30度以上。8月は35度以上が何日も続くという異常な暑さだった。

基本一人で走るタイプだから、こんな暑さの中、山の中でぶっ倒れたら大変なことになる。だから、この夏は家の中でじっとしていた…そんな感じ。

 

そして、これはブログでも書いていなかったのだが、今年3月の末にコロ助に罹っていたのである。

それも相当ヒドい状況だった。40度近い発熱が3日ほど続き、声はまったく出なくなり、喉が焼けるように痛み、水すらも飲めないような有様だった。

2週間ほどかかって復調はしたのだが、それでも体調が冴えない日が続いた。とくに深く息を吸うと咳き込んでしまい、なんとなく肺活量が落ちてしまった。

歌を歌う人間として、ロードバイクを乗る人間としては良くない。

 

しかし、このままでは体力も落ちてしまうし、何よりもこれ以上だらしない体型になることは避けたい。まずは軽く走ろう。

そういう時は、岩木山神社まで走るというのが常だったが、走った後に温泉に浸かりたかったので、ロードを車に積み込んで三本柳温泉へ向かった。

三本柳温泉のご主人に事情を話し、車を置かせてもらった。

 

三本柳温泉。鄙びた雰囲気が良し。

 

久しぶりにペダルを踏む感覚。気温もちょうど良い。

(あ〜こんなに気持ちイイのに、なんで走らなかったんだろう)そう思ったのは走り始めのほんの5分だけ。

スタートからいきなり上り坂というのがいけなかった。太腿は途端に疲労を覚え、心臓がすぐにバクバクとなった。

それでも視線の先に大きな岩木山が姿を表すと、やはり気分は上がるものだ。

 

太腿に溜まった乳酸を少しずつ排除しながら坂を上る。

岩木山を一周するコースに入るとすぐに「はちみつ坂」が現れる。スカイラインへ向かう路では一番勾配のキツい坂だ。

しかし距離はほんのわずかなので、淡々と脚を廻せばすぐに坂は越える。

 

三本柳温泉と津軽岩木スカイラインの往復は、20km弱と短い距離ではあるけれど、往路の10kmはずっと上り基調で、久しぶりのライドにはちょうど良い。

久しぶりだから、無理せずのんびり走ればいいや…と思っていたが、のんびりだとロードが止まりそうになるので、それなりに脚を廻さないといけない。

そして久しぶりだったせいか、すぐに喉が焼けるような渇きを覚えたので、総合公園で水分を補給することにした。

 

マルモ謹製のサイクルラック。

 

ここは「チャレンジヒルクライム岩木山」のレースが開催されるとき、いつも表彰式が行われる場所だった。

もちろん自分は表彰などには全く縁のないヘタレチャリダーだったけど、完登坂した後には、みんなでカレーを食べたりしてすごく楽しかったな。

コロナでの中止もあったけど、ここ数年レースには参加していなかった。

そういえば、写真を初めてからずっと参加していた「岩木山フォトコンテスト」にも、ここ数年参加していなかった。

どうやら知らぬ間に、岩木山イベントから遠ざかっていたようだ。来年あたりまた挑戦してみようかな。

いや、写真はできたとしても、ヒルクライムはちょっと無理そうな気がする。

 

そんなことをモヤモヤと考えながら、再び走り始める。

実は、坂を上っている時はいろんなことを考えている。下りはスピードも出るし危険なので、道路や車の状況を確認しながら走るが、上りはトロいので自然にいろんなことを考えてしまう。

写真やヒルクライムのことを考えてたのは、ほんの少しの時間で、その後は何故か晩御飯のことを考えていた。

(温泉の帰り、スーパーに寄って何を買おうか。走った後だからガッツリ食いたいけど、少しはヘルシーに…そうだ、鶏鍋にしよう)

そんなことを考えながら走っていた。2年前まではなかったことだ。

 

道の左右に「嶽きみ」の店がぽつぽつと並ぶ。時期は過ぎたが、まだ売っているらしい。

嶽温泉で売ってたら買って食べようか…と思ったが、すでに15時になっていた。あの辺りの店はもう店仕舞いしてるだろう。

 

あなただけ

 

「あなただけの私」ならぬ「あなただけの君」…ならぬ「あなた嶽のきみ」

幾通りも解釈がありそうなキャッチコピーだが、津軽人にはグッとくる。それだけでこのコピーは秀逸である。

 

坂もいよいよなだらかになり、嶽温泉の大きな看板を通り過ぎると、やがて青ゲートが見えてきた。

今日の往路はここまで。

 

スカイラインゲート

 

しかし、津軽岩木の一大観光地なのだから、このゲート、もう少しキレイに塗りなおした方がいいんじゃないかな。

市の施設ではないかもしれないが、こういうところは街ぐるみで考えた方がいいと思う。

 

アスリートの径

 

さて、ここからは一気に岩木山神社まで。

途中、嶽温泉に寄ったら、やはり嶽きみを売っている店は閉まっていた。

 

久しぶりのライドで体力の衰えも身体の重さも実感したけれど、もうちょい鍛え直せば、まだまだ走れそうな気がした。

そして、こうやって身体を動かすということは、心が前を向いてくれる、ということも改めて感じた。

まあ、この後、温泉にゆったりと浸かる…という楽しみがあるからそう感じたのかもしれない。

 

 

 


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コメント2件

  • 岩崎弘英 より:

    10年ぶりにヒルクライムに出ました。八幡平です。
    練習一切なしで臨んだ結果、地獄のレースとなりましたがなんとか完走。
    前日からペンションに泊まり込んでのレースは楽しかったです。
    飲みすぎたのもいけませんでした。
    来年いかがですか?

    • ferokie より:

      岩崎さん!ぶっつけで完走とは流石ですね!
      こちらは、まず痩せないと話になりません….w

      いつか、どこかのヒルクライムでお会いできることを目標に頑張ります〜^^

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