十三湖のラーメン / 元祖しじみラーメン 和歌山 本店
前回は少々シリアスなことを書いてしまった。
海を見るとレジャー気分になるという人は多いだろう。とくに夏はそうだ。
度々書いているかもしれないが、自分にとって海は故郷を思い出させる感傷的なものであり、ときには怖いものでもある。
十三湖のほとりに佇みながら日本海を見ていると、少々センチメンタルな気分になった。
海をボーっと眺めるセンチメンタルな髭面のオッさん。釣り人も気色悪く感じたことだろう。自分も、同じ光景を見たらそう感じるに違いない。
爽やかなオッさんを演じるために、私はロードに跨り防波堤沿いを走り始めた。
トンネルをくぐり抜けると、十三湖大橋の下から岩木山が見えた。
上から見る人は多いかもしれないが、下から見る人はあまりいないだろう。
カッコいい写真ではないけれど、珍しい構図で撮った岩木山に少しだけ満足して再び橋を渡った。
橋を渡りきったところにラーメン屋がある。
十三湖といえばここ!というくらい有名なラーメン屋「元祖しじみラーメン 和歌山 本店」
十三湖に行くということは、「しじみを食する」ということとほぼ同意で、その9割は「しじみラーメン」だと思っている。
十三湖で「しじみラーメン」といえば、この「和歌山」と湖の東側にある「しじみ亭奈良屋」が有名だ。ただ「奈良屋」の方は、しじみの定食なども充実していて少し高級そうな感じ。
それに対し、「和歌山」は「しじみラーメン」を一番に打ち出していて、とくに大きな貝を使用した「特製しじみラーメン(大貝)」は、最も人気のメニューとなっている。
この二軒以外にも、中の島の駐車場に「しじみラーメン」を出す店が数軒あるし、もう少し車力よりの方にもラーメン店はある。
敢えて、あまり知られてない店を訪れて「しじみラーメン」をリポートした方が、情報としては重宝されるのかもしれないが、自分はリポーターではなくただのラーメンが好きなオッさん。なので、よく知られた店でいただくことにした。
それにしても、ここ津軽の十三にあるのに、どうしてまた「和歌山」かたや「奈良屋」なのだろうか。まるで近畿地方である。
enterを押すとグーグル先生が丁寧に教えてくれるのだろうが、何でもかんでも知れば良いというものでもない。
知らぬまま食するのもまた、良いだろう。その方がきっとラーメンを美味しくいただけると勝手に思い込み、私は迷わずに「特製しじみラーメン(大貝)」を注文した。
店内には、芸能人の色紙がずらりと飾られてあった。サインが誰のものか読み解こうとしたが、「木内みどり」だけわかったので、あとは諦めた。
ここの麺は細縮れ麺なので、混んでさえいなければすぐに出来上がる。
相変わらずヘタな写真だ。どこにピントが合っているのかわからない。
それに「しじみラーメン」なのに「しじみ」が少ししか写っていない。多くがスープの中に沈んでいるからだ。でもリポーターじゃないから良しとしよう。
長距離を走ったわけではないが、何も飲まずに走っていたので、身体が水分と塩分を欲していた。
このラーメンのスープはご覧の通り、普通のラーメンとは明らかに色が違う。白く薄く霞みのかかったスープは「しじみ」の出汁がそのままギュっと出ていて、塩分を欲するチャリダーは思わずゴクゴク飲んでしまいそうである。
麺は細めの縮れ麺。ツーリングの時は、あまりモチモチした麺よりも、こういったチュルっとした縮れ麺の方が美味しく感じるのだ。
観光、とくに東京方面から訪れた方々が「まるでアサリのようにでかいシジミだ!」という記事を書いていたりするけれど、津軽に住んでると、このくらいの大きさには少々慣れていて驚きません。
逆に小さめだと「ちょっと食いにくいなー」と思ってしまう。
まあ、そのくらい慣れ親しんだ「しじみラーメン」なので、今さら紹介というのもアレですが。
それでもやっぱり水分&塩分を欲した身体は、最後の一滴まで飲み干すのであった。
センチメンタルな髭オヤジは、満腹顏のただのオヤジに変身して、いざ車力の温泉に向かってペダルを漕ぐのであった。
店舗情報 ↓↓↓
元祖しじみラーメン 和歌山 本店
青森県五所川原市十三羽黒崎133-22 TEL:0173-62-2357
10:00〜18:00 (4月〜10月) 10:00~17:00 (11月〜3月)
日曜営業
公式HP → 元祖しじみラーメン 和歌山 本店
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