空虚な時間 ⑤ / 金木の『驢馬(ロバ)』でエビフライカレーに驚ク
時間は遡り、中里へ向かう途中、金木で昼飯を済ませることにした。
金木でラーメンといえば「嘉瀬のラーメン屋」が有名である。撮影や店内での言動などルールが厳しいことでも有名な店である。
今回の「空虚な時間旅」は、のんびりとノンスケジュールで過ごすことが信条なので、訪れる飯屋もノンストレスが良い。
そういえば以前、なんかのサイトで見たときに、金木に難しそうな名前の食堂があったように記憶していた。
車を道端に停め、スマホでググってみると、それらしき店の名前を見つけた。
『驢馬』
「ロバ」と読む。小型馬のロバのことだ。読みが難解だが、書きは不可能である。
レビューを見ると、カレーとラーメンが人気らしい。ラーメンに至っては、とても喫茶店の味とは思えぬものらしい。(ちなみに、藤崎の人気ラーメン店「麺屋 謝」の店主は、ここの息子さんだとか)
ただ、前日にラーメンを食したばかりだ。ここはカレーにしよう。
国道沿いにあるので、場所はわかりやすい。
道を挟んで向かい側に空き地があるのでそこに停めた。指定駐車場ではないかもしれないが、問題はなさそうだ。
店内に入ると、8割ほど席は埋まっている。家族連れが多い。私は端っこのテーブル席を選んだ。
メニューを見ると、ラーメン・定食・丼物・炒飯・焼きそば・パスタ・ドリア・カレー…と、かなりのバリエを網羅している。
カツカレーにも惹かれたが、エビフライカレーを注文することにした。エビフライカレーって、ちょっと贅沢な感じがあるし、空虚な時間旅らしいと思った。
それにしても店内を見て驚く。店内の作りはいわゆる昔からあるような軽食喫茶の店という感じ。驚くのは壁に並んでいる漫画本である。
喫茶店に漫画本があるのは、よく見かける光景だが、ここの店内は全ての壁が漫画本で覆われているのだ。
昔は食堂に入ると必ず読んでいた漫画本。しかし、いつからかまったく読まなくなってしまった。
これは明らかに携帯電話の存在によるものだろう。
そして、やはり携帯をピコピコとチェックしていたら、エビフライカレーがやってきた。
そして驚いた。
デーーーーーン!
なんと、デカいエビフライが3本ものっかっているゾ!
たっぷりのサラダもついて、これで800円。普通のカレーライスが650円だから、このエビフライカレーはめちゃコスパ良し。
見た目は、パセリと生クリームのかかった喫茶店らしいカレー。食べてみると…これがまたコクと深みがあり、なかなかスパイシー。美味いカレーだ。
エビフライも食べ応えありで、もちろん美味い。
それにしても、なんだか、なんだか。
無駄に過ごすはずの「空虚な時間旅」が、どんどん充実していきそうなのが気になるところだ。
まあ、どんな風に転がろうが良いではないか。
自分の生き方は、自分で決めるのだ。
ナンノコッチャ
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