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2022-08-23

ITALIAN / イタリアン


 

仕事を辞めてから、毎日が退屈でしょうがない…と思いきや、そうでもないのである。

辞めたと言っても、長年勤めていた店を辞めただけで、働くことを辞めたわけではない。

自宅に居ながらも、あれとかこれとか、ちびちび仕事はしている。ここではあまり詳しく書けないけど、犯罪に手を染めるようなことはしていない。

 

夏休み中だから、娘の昼飯も作らなければならない。

家の中に大量にある、洋服や靴、CDや本、雑貨や家具。妻はいろんなものをコレクションするのが好きな人だった。

これらを、数年かけて少しずつ片付けていくのも仕事のひとつだ。

なにかと忙しいのだ。

 

忙しいとはいえ、人間、飯は食わねばならぬ。

掃除は少しくらいサボっても、誰も文句を言わぬが、飯の用意をしないと文句を言う家族がいる。

だから飯は作る。

 

昔から飯を作るのは嫌いではなかったが、とくに凝ったものを作るということはなかった。食えれば良い。そんな感じ。

しかし、自分以外に食べてくれる人がいると、それは今までとは別の仕事になった。

ワンパターンにならないようにするし、少しずつ味にも工夫をするようになる。ちょっとは見た目も気にするようになる。

クリエーションというには大げさすぎるけれど、ほんの少しでもアレンジしながら新たなものを作ってみる。

元々、そういうことが好きなのだろう。

 

ジャンルでいえば、イタリアンが好きだ。もちろん和食も中華も好きだけど。

フレンチは…よくわからない。あんまり食べることもないし。

 

ただ、イタリアンファッションはそんなに好きではない。(ファクトリーのクオリティは高いので、MADE IN ITALYは好きだけど)

どうもあの「コテコテ」で「イケイケ」の感じが得意ではないのだ。おそらく、自分には似合わないからだろう。

 

ファッションに関しては、フレンチのほうが好みだ。

古いものを取り入れたり、違うジャンルのものを組み合わせてみたり…そういった工夫を楽しむのが、自分には合っている。

もしかして、料理もさらに突きつめていけばフレンチに辿りつくのだろうか。

いや、自分がそこまですることはないだろう。ジャイゴワラシだし。 

 

このところ、いつも大量のトマトが冷蔵庫にあるので、毎日のようにトマトのスープを作っていた。

少しずつアレンジしながら、玉葱を入れたり、ベーコンを入れたり、玉子を入れたり…

でも、さすがに飽きてきたので、基本にかえってサラダを作る。

 

イタリアンサラダ

 

トマトは細かく切って、キャベツは手で揉み解しながらバラバラにし、モッツァレラチーズも小さな角切りに。

シーザー的な食感を出すために、残っていたチーズおかきを粉々にしてふりかけてみる。

 

これのどこが「イタリアン」なのか?と言われれば、返す答えはない。

あえて言えば、自己流で作ったドレッシングソースがそれっぽかったから。

たっぷりのオリーブオイルをベースに、醤油、胡椒、ニンニク粉、バジル、そして白ワインで整える。

 

これをサラダの上からかけてあげると、あら不思議。

ジャイゴワラシには、十分イタリアンに見えるのであった。

 

そしてお供のBGMもイタリアンで。

 

「ITALIAN MADRIGAL」

 

MADRIGAL(マドリガル)とは、ルネサンス期に流行った世俗曲で、日本でいえば民謡なような曲。

ルネサンスといえば宗教曲が多いけれど、こういったマドリガルはノリがあるので、一杯やりながらイタリアンを料理するにはもってこいだ。

 

さて、そういえば今晩のメインメニューを書いていなかった。

今晩のメインは…

「生姜焼き」でした。

 

 

 

 


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