つがる市の温泉 / ウェルネスセンター「しゃりき温泉」
「車力」は、私の生まれた鰺ヶ沢と同じ西津軽郡にある「村」だった。
2005年に「つがる市」発足により、村は廃止された。日本海にも面していて、漁港もある。
鰺ヶ沢生まれの自分にとって、西津軽郡の漁港といえば鰺ヶ沢や深浦というイメージがあって、同じ郡に住んでいながら「車力」という村がどの辺にあるのかよくわからなかった。
中体連などがあると、「車力中学校」という名を聞いて、すごく強い中学校なのではないだろうか…と思ったものだ。まあ、小中学校の頃は、他の学校はどこも強く見えたのは、誰もが同じかもしれない。
そんな、同じ西津軽なのに遠いところと感じていた「車力」だったが、自分がロードバイクを乗るようになってからは、随分と訪れる機会が多くなった。
最終地点として「車力」を選択することはあまりないが、十三湖や龍飛に行くときには必ず立ち寄るのが「車力」だ。
津軽平野はあまりに広大で、途中で休憩する場所を見つけるのもなかなか大変なのだが、「車力」にある【むらおこし拠点館フラット】は、多くのチャリダーにとってありがたい施設となっている。
新鮮な野菜やメロンのソフトクリームが名物となっていて、週末は多くの観光客で賑わっているようだ。
先日の十三湖ツーリングは、温泉も楽しみたかったので、フラットではなく【ウェルネスセンター「しゃりき温泉」】を起点にした。
てっきり十三湖界隈に温泉はないと思っていたが、調べてみると、「車力」集落の中心部につがる市が運営している「しゃりき温泉」があるらしい。しかも良いお湯らしいのだ。
役所や消防など、つがる市の支所が集まっているところに「しゃりき温泉」もあった。十三湖ツーリングを終えた私は、ロードを車の中にしまい込み、風呂道具一式を携えて館内に入った。
施設全体はけっこう大きな建物で、風呂上がりにくつろげるスペースも広い。入浴券を購入し受付に出すと「ごゆっくりどうぞ〜」と笑顔の対応。ここで働いている皆さんは笑顔と挨拶がステキで、とても印象がよかった。
嶽温泉や八甲田界隈の温泉と違い、一般的に平野のど真ん中にある温泉は、いわゆる「スーパー銭湯」の趣が強い。観光地というわけではないから、大きめの施設を作り多くの客を呼び込まなくてはならない。
なので、どうしても「温泉」というよりは「銭湯」のようなかんじになってしまう。「しゃりき温泉」もそんなかんじ。でも浴場は、なかなかオモシロい作りになっていた。
真ん中にメイン浴槽があるのだが、なんとその中央にミケランジェロばりのヴィーナス像?が立っている。これだけでもインパクト大だ。
浴場はジャグジーの主浴槽、熱め小浴槽、寝湯、ジェットバス半身浴、打たせ湯、サウナ、水風呂などがあり、泉質はナトリウム塩化物泉となっている。舐めるとほんのりとしょっぱい。
ブクブクと泡が出ている主浴槽も気持ちが良いのだが、仰向けに寝ながら楽しめるジェットバスはさらに気持ち良し。とくにツーリングで凝り固まった腰や肩をほぐすには最高。私はメインの浴槽よりも、このジェットバスの方を何度も満喫してしまった。
風呂上がりにスポーツドリンクを買って、外に出ようとしたら「ありがとうございます。またいらしてくださいね〜」と笑顔で挨拶された。
ホントに、気持ちの良い方々ばかりで、心まで温かくなる温泉だった。
しかし、平仮名で書かれた看板を見ると、どうしても「しゃかりき温泉」と読んでしまいそうになるのは、自分だけだろうか。
《 温泉情報 》
ウェルネスセンター「しゃりき温泉」
住所:つがる市車力町花林48
料金:大人 320円
営業時間:8:00~21:00
定休日:月曜日(祝日の場合は火曜日)
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