骨折湯治紀行 その十 / 『 芦毛沢温泉 』
平賀の唐竹を通り、津軽高原ゴルフ場を経由して黒石の虹の湖へ抜ける。年に一度は走るお気に入りのコース。
唐竹を過ぎると、山間に田園風景が広がる。しばらく走ると温泉の看板が見えてくる。
『芦毛沢温泉』
走る度に気になっていた温泉だ。
出発地や終着地ならいざ知らず、ツーリングの途中にある温泉に浸かるというのは、なかなか難しい。温泉を満喫したあとに、また汗だくジャージを着るのもなんかな〜だし。
先日のロイヤル撃沈のあと、セロリラーメンを食べ、全身いい感じに汗だくになったので、そのまま車で芦毛沢へ向かった。車屋の友人に聞いたら、どうやら芦毛沢は熱いらしい。
唐竹集落を過ぎ、高度を増していくとやがて芦毛沢の集落に入る。右手のリンゴ畑の小高いところに、赤い三角形の建物が見えた。
この辺りは、少し小高いところに家が建っており、山間ながらも景色が良い。
右折し、細い道を上りきると、温泉はそこにあった。
中に入ると小綺麗なロビー。
ここの温泉は2014年に廃業したのだが、経営者が変わり3年ほど前に新たにオープンしたのだとか。それで小綺麗なのかな。
「大人、一枚」と言うと「入浴券はあちらです」と自販機を案内されたが、「今、キャンペーン中なので、三枚綴りいかがですか?」とスマイルトークをされる。
「あ、でもこっち方面、そんなに来ないので大丈夫です」と断りを入れ、自販機に向かうと『大人 370円』が目に入る。あら、それなりのお値段。
「すいません、3枚綴りって幾らですか?」と訊くと「490円ですよ」という答え。 何?一枚370円だけど、三枚で490円なのか?
(ほら、だから言ったでしょ^^)と、女将さんのスマイルがそう言っていた。私は素直に三枚綴りを購入し、男湯の暖簾をくぐった。
中は予想以上に広々としている。
湯船は3つ。カランの数も、前回の「山賊館」に比べれば遥かに多く、お尻合いになることも無さそうだ。
どうやら、真ん中の湯船がメインらしい。足を入れてみると少し熱めだ。温め好きの自分にとっては、長湯はちょいと厳しそうだ。
左側の湯船に手を入れてみる。「熱ー!」かなり熱い。45〜6度はあるだろうか。こりゃ無理だ。
右側は湯船というよりは、寝湯みたいなかんじ。元々は打たせ湯だったらしく、わりと温め。でも、先客がいたので寝湯は諦めた。
いつもの骨折湯治であれば、ゆったりと4回ほど湯船に浸かるのだが、ここは熱めだったので2回の入浴にとどめることに。
それに、次から次へと客がやってくる。どうやらここの温泉、思いの外、人気があるようだ。
温泉から上がり、ロビーでひと休み。
激坂ツーリングと熱々ラーメンでどっぷりとかいた汗を気持ちよく流したのだが、これまた熱々の温泉でどっぷりと汗が吹き出してきた。
たまらず、飲み物を買う。しかし、なんで温泉に来るとコーヒー牛乳やフルーツ牛乳を飲みたくなるのだろう。不思議だ。
いい湯だったけど、自分にはちょっと熱めだったな。
しばらくは来なくても良さそうかな…と、フルーツ牛乳のお釣りを財布に入れたとき、小銭と一緒に、二枚の入浴券があるのが見えた。
やはり、商売の基本はスマイルです。
青森県平川市唐竹芦毛沢5
営業時間 7:00~21:00
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