お弁当作り
ちょうど昨年の今頃は、娘の高校の合格発表があった。
無事に合格することができたが、それは同時に私にとっての新しい試練の始まりでもあった。
「お弁当作り」である。
妻が亡くなってからは、朝食も夕食も作るのは私の仕事であったが、娘が中学生の時はお昼は給食だった。
しかし、高校には給食がなかった。3食ともに作らなければならなかった。
夕食は午後からゆっくり考え、17時くらいに買い物に出かけるという感じで、それなりに楽しみながら用意できる。
が、朝と昼の分は、朝早起きして(といっても起きるのはいつもギリギリ)、同時進行で作らねばならない。
時間に追われバタバタするし、大変だろうな…とは思っていたが、慣れとは恐ろしいものだ。
今では、ものの20分ほどで朝食とお弁当をパパッと作る。味は大して変わり映えしないが、段取りは良くなった。
娘は食べるのが遅くて、中学の頃は全部食べきれないうちに給食の時間が終わってしまう…そんなことを言っていた。
だから、写真を見てもわかるように、最初のお弁当はかなり少なめ。このくらいの量のお弁当が続いた。
しかししばらくすると、娘が「少ない」と言い出した。ガリ子ではあったが、時間さえあれば結構食べる子だった。
お弁当の中身を増やすために、何度か弁当箱も買い直した。最初は可愛いものを買っていたが、次第に量を優先するようになった。
おかずのバリエーションを増やすため、冷凍庫には冷凍食品の種類がずいぶんと増えた。
お弁当作りに慣れたとはいえ、時短料理が上手くなったとか、そういうことはない。
冷凍食品のバリエーションが増え、段取りが良くなっただけだ。
しかし、昨今の冷凍食品はすごい。
手作りであれこれ作るよりも、よっぽど美味しいし、子どもたちも案外嬉しいんじゃないかな。
食品メーカーのお弁当のプロが、日夜考えに考えて作り出してるのだから、美味しいのは当然だろう。
新しいメニューの開発にも余念がないだろうし、お弁当を用意するこちらとしても楽しみなところだ。
それにしても、この一年間。実は一度たりともこの「お弁当作り」をサボったことがない。
何回かは、コンビニで買わせたり、学校の購買で買わせたりということがあるだろうと思っていたが、一度もサボったことがないのだ。
こればかりは、自分を褒めたい。
来週でこの一年間の「お弁当作り」も終わるのだが、ただ残念なことに、今週末で「連続お弁当作り」が途絶えてしまう。
福島で開催されるアンサンブルコンテスト全国大会に参加するため、金曜と月曜のお弁当が作れないのだ。
娘にその2日間はお弁当が作れないことを伝えると「コンビニで買うから大丈夫」と返事があった。
子どもにとっては、コンビニで昼ごはんを買うというのも、ちょっとした楽しみかもしれない。少し寂しいけど。
最低でもあと2年。「お弁当作り」を頑張るのだ。
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