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2017-08-17

朝の練習 / ロードバイクと合唱


 

今日は仕事がお休み。

でも5時に起きた。

そして久しぶりのチャリ朝練へ。

この8月は休日が天気に恵まれず、心なしか安心しきって、チャリに乗っていませんでした。

 

低く雲が垂れ込めた岩木山

朝練に行ったのには理由があります。

午前中、娘の部活に参加するため。

もちろん自転車部ではない。「合唱部」です。

ではなぜチャリ朝練かといえば、今日は自分が子供たちの前で歌の「講習会」をすることになっているのだ!

先日の「NHKコンクール」のビデオ撮影に引き続き、またも大役をやることに…

そもそも、合唱の「講習会」などしたこともありません。

ちょっとした合唱の指導はしたことはある。

職場(店)の有志で5~6人の合唱団を作って、よく忘年会やパーティで歌を披露していた時期がありました。

そのときは、誰もが知っている歌をアレンジ、編曲して、合唱を指導したのだけれど、でもそれはあくまで余興的なものであり。

今日の「講習会」は「NHK全国音楽コンクール東北大会」へ向けたものなのです…さて、どうしよう。

ただ「講習会」とは言っても、曲作りをするわけではありません。

ちょっとした発声や言葉の発音を指導するのです。

自分でも声を出しながらの指導になるので、身体をほぐしておかなきゃ!ってことでのチャリ朝練でした。

だから軽く神社まで。

 

誰もいない神社

もうだいぶ涼しくなったなあ。

途中から小雨がぱらついてきました。

でも気にしない。今日はとりあえず濡れても走ります。

部活で指導しておられるH先生から、

「いつか発声の指導でもお願いします~」と言われたことはあったのだが、「まあ冗談だろう」と思っていました。

でも今回の「青森県大会」に帯同して、実際に演奏を聞いたときに、「ああ、ここがこういう発声だったら」「この言葉がこんな発音だったら」というところがありました。

H先生とそのような話をしたときに、少し指導をしてもらえればという話になり。

自分でも、かつてやっていたことが子供たちの役に立つなら、ちょっと頑張ってみようかなと思った次第。

ただやるからには、子供たちに馬鹿にされないようしっかりやらないと。

文章も自分で考え、プリントも8枚作りました。

演奏の映像を何度も見て聴いて。

何を言ったら、子供たちは耳を傾けてくれるだろう?と考えました。

 

みつわ

指導者はイメージで伝えようとすることが多い。

声を出すというのは、スポーツと違い目に見えません。

また口の中や喉の奥も見えません。

なので、発声に関してはどうしても、「空間を作って」「鼻腔に響かせて」とか「頭の上から出すように」とかいう表現になってしまします。

それなりに経験のある6年生などは、なんとなくわかるのでしょうが、歌を始めたばかりの子供たちにはなかなかうまく伝わりません。

そこで、舌や歯の位置とか、唇の動かし方など、なるべく具体的にわかるように伝えました。

とくに発音しにくい「い段」「う段」の発声と発音。

どうしても口の中に空間ができにくくなるので、ピンポン球を口の中に入れたまま、「あいうえお」を言う感覚を教えます。

口の中に空間をつくり、鼻腔、頭に響かせる発声というのは、なかなかできるのもではありません。

でも子供たちが日頃から、意識して自分自身で試しながら歌っていると、「あれ?この歌い方響く気がする!」という時があります。

これは先生の指導というよりも、子供たちが日々歌いながら気付いていくものであり、正直時間もかかります。

東北大会直前にやる練習ではないのかもしれませんが、県大会での悪い部分を直そうとすると、やはりそこに行き着くのです。

先生に指示された箇所は、みんなしっかりやるのですが、そうでないところはおろそかになります。

発声や発音がきちんと出来た上で、細かいテクニックを入れるのはいいのですが、できないままテクニックに走ると逆にそこが目立ってしまう。

県大会を聴いた印象では、他の上手い学校は少しずつ小さなブロックを積み上げて、きれいに作り上げていくイメージ。

娘の学校は、最初にドンと大きな大木があって、それを斧やノミで切ったり削ったりしながら形を作っていく感じ。

だから、まだささくれや割れ目がたくさんあるのです。

あと2週間でそのささくれを取り除きながら、割れ目を埋めていかなければなりません。

そのためには、少し遠回りな感じではあるが、やはり発声や発音が大事だと感じました。

小手先のテクニックではどうにもなりません。

手振り身振りを加えながら、レッスンを進めます。

真剣に私の顔を見ている子もいれば、あくびをしている子もいます。

飽きないよう、子供たちにも顔や口を動かせ、たまに質問もします。

名前は半分くらいしか覚えていないので、みんなの名前が入った写真もそばに置きました。

前半は課題曲。休憩を入れて後半は自由曲。

30分ほどで終えようかなと思っていた、「講習会」でしたが、

結局最後まで、2時間半ほどの「練習」になってしまいました。

気がつくと汗どっぷり。

合唱というのは人数がいるので、ついつい手を抜きがちになる。自分もそうでした。

でも、ひとつひとつのことを、ひとりひとりが実行すれば、全体のそれはまるで別物に化けるのです。

それが、ひとりひとりのチカラの大切さであり、チームワークの大切さと言えます。

偉そうなことを語っていますが、自分が学生の頃は全くできていなかったことであって…

社会人になって数人のアンサンブルで歌うようになってから、ひとりひとりが気を抜かずに歌うことの大切さを感じることができたような気がします。

今回の練習が子供たちの役に立ったのかどうかは、私自身ではわかりません。

30人いたうちの、一人か二人にでも通じてくれたら嬉しいかなと思います。

 

東北大会は宮城県の名取で開催されます。

震災で大きな被害を受けた街です。

その地で歌う子供たちの姿を、しっかりと見届けたいと思います。

 


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