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2017-12-10

ツール・ド・ツガル 「岩木山神社」 ノンフィクションはフィクションよりおもしろい


朝、外は真っ白。今朝も寒い。

学校は休みであったけど、娘の合唱部が老人施設を訪問演奏するらしく、8時半には学校に行ったようだ。

私も仕事が休みだったが、相変わらずの天気。今年後半の休みは本当に天気に恵まれなかった。恵まれないかった…というのは、主にロードバイクでのツーリングをしたいということに対しての話である。

 

この秋は数回しか乗っていない。

今シーズンはこれで終わり!という日がないと、なんとも締まらない気分だ。なので思い立って、走ることにした。

 

チャリの先輩でもあり、友達でもある「丸一石油」のKSK氏のところまで車を走らせ、MTBを借りることに。

年間360日ほど働いているKSK氏。冷え切った今朝も逞しい笑顔を見せていた。今は息子さんも仕事を手伝っているらしい。頼りになる息子さんにKSK氏の顔もどこか誇らしげだ。

 

MTBにスパイクは装着されていない。

路面に雪は多くないが、凍結には気をつけないと。

丸一をあとにして、岩木山神社へ向かう。乗りなれた路ではあるが、さすがにこの路面状況だといつものようにはいかない。

いつものように…というほど乗っていなかったので、すぐに脚は張るし息も上がる。目線の先に見えるはずの岩木山も全く見えない。

気温はマイナス2度。吐く息は白く、吸い込む空気で肺が凍る。それでも長い坂の上の方に来ると、身体はジトッと汗ばんできた。

左手に雪に埋もれる墓地が見える。雪が溶ける春までは冬眠に入るようだ。

 

岩木山神社への、まっすぐな道に入る。

着いた。久しぶりの神社。私は、鳥居の下にMTBを置いて、静かに手を合わせた。

 
……………………………………………………………
 

実はこれ、前の日に書いた文章である。

なぜ、こんな文章を書いたかといえば…書いてしまえば、実行するしかないと思ったからだ。

サボる言い訳をなるべく作らないように、あえて筋書きを作ってしまった。

さて、実際はどうだったのでだろうか。

 
…………………………………………………………..
 

朝、外は真っ白…かと思いきや、青空がのぞいている。

確か雪予報だったはずだけど。

学校は休みであったけど、娘の合唱部が老人施設を訪問演奏するらしく、8時半には学校に行く予定だったが、お昼の弁当を用意していなかったので、コンビニでおにぎりを買い、なんとかギリギリ間に合ったようだ。

私も仕事が休みだったが、天気は悪くない。今年後半の休みは本当に天気に恵まれなかった。恵まれないかった…というのは、主にロードバイクでのツーリングをしたいということに対しての話である。

 

この秋は数回しか乗っていない。

今シーズンはこれで終わり!という日がないと、なんとも締まらない気分だ。なので思い立って、走ることにした。

 

チャリの先輩でもあり、友達でもある「丸一石油」のKSK氏のところまで車を走らせ、MTBを借りることに。

年間360日ほど働いているKSK氏。冷え切った今朝も逞しい笑顔を見せていた。今は息子さんも仕事を手伝っているらしい。頼りになる息子さんにKSK氏の顔もどこか誇らしげだ。

 

MTBにスパイクは装着されていない…と思ったらKSK氏がスパイクタイヤを取り付ける準備をしていた。どうやら、MTB先輩のK原さんの話によると、山の方は凍結しているとか。路面に雪は多くないが、凍結には気をつけないと。

「丸一」をあとにして、岩木山神社へ向かう。乗りなれた路ではあるが、さすがにこの路面状況だといつものようにはいかない。

いつものように…というほど乗っていなかったので、すぐに脚は張るし息も上がる。スパイクを装着したMTBは重い。路面とタイヤで奏でる音がゴリゴリする。

いや、MTBのせいにしてはいけなかった。重いのは私の身体であった……

 

百沢のバイパスに入ると、いきなり吹雪いてきた。50m先が見えない。岩木山は見えるはずもない。

気温はマイナス2度。吐く息は白く、吸い込む空気で肺が凍る。それでも長い坂の上の方に来ると、身体はジトッと汗ばんできた。

左手に雪に埋もれる墓地が見える。雪が溶ける春までは冬眠に入るようだ。

 

 

岩木山神社への、まっすぐな道に入る。この路に入ると、やはりテンションが上がる。着いた。久しぶりの神社。

私は、鳥居の下にMTBを置いて、携帯で写真を撮った。今日は、少しでも負荷を軽くしようと一眼カメラは持ってこなかった。

 

 

「安堵館」に入る。神社にあるトイレのことだ。

降りしきる雪を避けるために、「安堵館」で少し休憩をする。ここのトイレは、女性側と上部の空間が繋がっていた。

「わ、あんつか用たしてイグじゃ!」と地元のあっちゃの声が聞こえた。

そして…ハッキリと、クッキリと用をたす音も…

高揚していたテンションが一気に下降し、私は外に出た。

 

自販機で温かいおしるこを買おうとしたが、ない。仕方がないので、ホットココアを買った。一気に飲み干して、鳥居の方に向かう。

今年はたいして乗れなかったが、それでも無事に怪我無く過ごすことができた。でも岩木山ヒルクライムでは両足が攣ったっけ。ま、でもあれは自分の力量不足以外の何物でもない。

神社の階段を登りきる自信がなかったので、下でお参りをし手を合わせ、神社をあとにした。

帰りは、下りなので楽ではあるが、路面が不安定なのでブレーキをかけながら慎重に走り下る。

いつもの場所に来たら、少しだけ岩木山が見えていた。

 

 

 

 

「アネッコ」のあたりに来ると、葉の落ちた桜の木のうしろに、日が差していた。

「丸一石油」にもどり、KSK氏にお礼を伝え、私は帰路についた。

 

果たして、昨日思い描いた筋書き通りに、自分は行動できたのだろうか。

概ね、行動はできたのかもしれないが、思い描いたこととは違うことも起きるのが現実である。

 

やはり、絵に描いた餅よりも、食べられる餅の方がいい。

あの、用を足したくれたアッチャに、感謝すべきかもしれない。

 


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