「こどもの日」の「こどもの国」はすごいことに
朝食は、八戸さくら野のベーカリー「HORN」のパンを美味しくいただき、順調なスタート。この日、第2の目的を遂行するため、市中心部から2kmほどの郊外にある「こどもの国」へ向かった。
青森県内には、遊園地が少ない。ジェットコースターや観覧車など、大きな施設を備えた遊園地は、八戸のここ「こどもの国」くらいかもしれない。これまでも、娘と八戸に来たときに数回訪れている。
ただ遊園地としては、いささか物足りない感があるのは確かで、都会の遊園地のように大人が楽しめるようなアトラクションなどは少ない。広大な公園の中に、遊園地や植物園、ミニ動物園があるというかんじである。
「こどもの国」までの道のりは順調に進んでいたが、あと1kmほどというところで渋滞が始まっていた。(まさかみんな「こどもの国」に行くんじゃないよな?)と不安が募る。少し進むと高速へ向かう緑色の標識が見えた。(そうか、このルートは、帰省の人も多いので混んでるんだな)
しばらくトロトロと走っていたが、高速へと向かう交差点が過ぎると車はスムーズに動き出した。と、思ったのもほんの一瞬。「こどもの国」の看板が、遥か向こうに見え始めると、そこからは長〜い車の列が続くこととなった。
20分ほど渋滞の列に並んでいたであろうか。娘は全く気にする様子もなく一人でピコピコやっている。ディスクの読み込みがぶっ壊れたカーナビが恨めしい。
遠くに、なにやら看板を持った警備の方が見えた。(ようやく着いたか…)少し近づくとその警備員の持っている看板の文字が見えた。「満車」…
多少予想はしていたが、園内に入る前にドッと疲れが押し寄せた。10連休のゴールデンウィーク、しかも「こどもの日」に「こどもの国」に来るということは、こういうことなのだ。
日頃、平日に休みを取ることが多い自分にとって、連休やお盆などの高速道路の数10kmの渋滞などこれまで経験したことがない。帰省ラッシュなどに慣れている方にとっては、20〜30分の渋滞や行列は「へ」でもないのだろう。
「満車」の看板は出ているが、一台ずつ園内の駐車場に入っていく。大きな駐車場の中に火の見櫓のようなハシゴがあって、その上に警備の人がいる。駐車場全体を見渡し、車が出て空きができたところを無線で連絡しあっているようだ。
駐車場内でも20分くらいは待っただろうか、広い駐車場の一番端っこに案内された。このまま停められずに延々待つのだろうかと覚悟していたので、正直ホッとした。
外に出ると暑い。25℃くらいありそうだ。娘と私は半袖になって、遥か遠くに見えるジェットコースターの方に向かって歩き出した。いやー、ここまでが長かった。
しかし、この駐車場の車の数。果たして遊具には乗れるのだろうか。
娘と何度か訪れてはいたが、娘のお気に入りは「ファミリースィンガー」という回転ブランコだった。ジェットコースターの横を通り過ぎると、すでに50人ほどの行列。これはやばいと思い、回転ブランコの方に行くと、やはり同じくらいの行列ができていた。
正直、ここの遊園地にこれほどの人がいたのは初めてだった。前に来た時は、いつだったか忘れたが随分と暇な時期だったのだろう。娘がジェットコースターに乗った時は、娘ともう一人だったような記憶がある。
回転ブランコの行列は長かったが、一回終わると一気に20人ほどが乗るので、そんなに待たずに乗ることができた。内側よりも外側に乗る方が、より楽しめることを知ってる娘は、真っ先に外側のブランコに乗った。
回り始める。遠心力とともにブランコの輪が大きく広がり始める。歓声が上がる。私はカメラを連写の設定にして構えた。奥に見える観覧車もフレームに入れながら撮るのがここの定番だったが、思いのほか巧く撮れなかった。
ブランコの輪が小さくなり始め、回転が止まった。娘はニコニコして降りてきたが、いまいち満足ではなかったらしい。「前はもっとぐるぐる回った気がしたんだけど」と言っていた。混んでいるゴールデンウィークだから時間が短縮になっているのだろうか。
いや、おそらく小さかった頃の娘にとって、ブランコはもっと大きかっただろうし、もっと大きく広がったのだろうし、もっと長い時間回っていたのに違いない。
次は二人で一緒に観覧車に乗った。ここも長い行列があったが、観覧車は随時動いている。降りては乗りの繰り返しで、すぐに乗ることができた。
黄色の観覧車に乗った。ゴンドラが少しずつ高いところへと回っていく。八戸の街並みが遠くに見える。涼しい風が入ってきた。「観覧車、いいね!」二人ともそう言った。
真下に人々の長い行列が見えた。回転ブランコが回っていた。
反対側を見ると猿山が見えた。「並ぶのイヤだから、もう一回観覧車乗ってから、猿山見に行こう。」と娘が言った。どうやら人混みや行列が苦手らしい。そういえば、ディズニーランドとかも「あまり行きたくない」と言ってたな。
一番高いところを過ぎ、ゴンドラはゆっくりと降りてきた。そしてそのままもう一度、観覧車に乗った。ゴンドラは再び高いところへと回って行った。私は一番高いところから、再び写真を撮った。
観覧車から降りると、娘は妙に満足した顔になっていた。
二人で猿山の方に歩いた。そして、しばらくの間、ぼーっとサルたちを見ていた。ちょうどお昼ごはんの時間だったのだろうか。山の頂上でランチを楽しむ姿があった。
サルたちの昼ごはんを見ていたら、お腹がすいてきた。空中ブランコと観覧車に乗っただけであったが、娘も本日2つ目のミッションは達成した気持ちになったようだ。
娘と私は、3つ目のミッションを目指して「八食センター」に向かうことにした。
続く。
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