「さあ 冒険に出発だ」 / 最後のNコン東北大会へ
ここしばらく秋めいた日が続いていたが、今日は午前中から30度に迫ろうかという、夏を思い出させる暑さだった。
音楽室では、県大会直前のときと同じように、いくつもの扇風機が回っていた。
誰一人として欠けることなく、子どもたち24人の顔がそこにあった。県大会で金賞に輝き、その顔は自信に満ちている。
今日の2時半には宮城県名取に向かう。それまでのわずかな間、子どもたちと一緒に最後の練習に臨んだ。
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課題曲の「わたしはこねこ」を中心に練習した。
私は、数ヶ月前にデビューしたばかりの低学年の子どもたちを呼び、音楽室から離れた廊下で、かわるがわる発声のアドバイスをした。
久しぶりに一人一人の声を聴いたが、驚くほど彼女たちの歌声は上達していた。小さい子どもたちの吸収力というものは、ほんとうに素晴らしい。
わたしはこねこ
なまえはチッチ
うまれは知らない
すみかはいろいろ
と始まる課題曲。
とてもかわいい詞で、少しコミカルな印象も受けるこの曲。しかし、ピアノ伴奏を聴くと、どこかジャズィでお洒落な雰囲気が漂う。
このかわいい曲を、少しお洒落に大人っぽく歌えればいいのだろうが、2、3年生の多いこの合唱部でそれを表現するのは、なかなか難しい。
それでも今年の和徳の声は、今までよりも柔らかく、素直な声をしている。無理に張り上げずに、楽しむように軽〜く歌えればステキな演奏になるだろう。
さあ冒険に出発だ
きっといいこと待っている
きっといいこと待っている
課題曲の最後の言葉。
先生に叱られ泣いた子もいた。
思うように歌えずに泣いた子もいた。
でも、これまでキツい練習に耐えながら必死に頑張ってきた子どもたち。
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冒険という東北大会のステージに立ったあとは、
きっといいことが、待っている。
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