猛吹雪の日
大晦日と元旦を休んだ後、初売りの日が続いた。
世の多くの人が休んでいる中でも仕事…というのは、何十年も続けているのことなので、当たり前になっている。
元旦も仕事だという人もいるわけだから、年越しを休めるというだけでも有難い。
今日、1月7日は初売り後、初めての休日。年末年始のバタバタ感はなく、久しぶりの休日といった感じ。と思ったが、外には15cmほどの雪が積もっていた。
幸い、10時頃からは少し日も差してきたので、雪かきをすることにした。ふっくらと降り積もった雪はキラキラと輝いている。パウダースノーだ。
こんな雪でスノーボードなんかしたら楽しいだろうな。そういえば、もうかれこれ10年以上スノーボードはやっていない。昔は毎日のように仕事が終わると百沢スキー場へ行ったっけ。
小一時間ほど雪かきをした。少し汗をかいた。骨折した左腕にも効き目がありそうだ。必要に迫られてやる雪かきはリハビリに良い。
汗を拭いて少し横になった。少しと思っていたが、一時間ほど寝入っていたらしい。猫に顔を舐められて目を覚ました。
今日は、TSUTAYAにあるカフェで、娘の冬休みの宿題に付き合う予定だった。冬休みに入ってからも、彼女は相変わらず毎日ピコピコやっていて、宿題にはほとんど手をつけていない。
5教科ともに25ページほどあるワークドリルがあるらしい。明らかに小学校の時よりは宿題が多いのだが、本人はまるで焦る様子はない。
こちらもガミガミ言うつもりもないが、休みの最終日になって徹夜というのも…ということで、一緒にカフェへ行くことにしていた。
15時頃に二人で外に出ると、猛吹雪になっていた。
今年は雪が多い。でも吹雪の日はそんなに多くない。
小さい頃を思い出すと、冬の吹雪はしょっちゅうあったように思うけれど、それは多分、津軽のイメージを記憶しているだけなのかもしれない。
昔は、今ほど除雪もされていなかった。
路肩にはこんもりと新雪が積もっていて、少し風が吹くと雪が舞い、地吹雪となる。
白い視界の向こうから、角巻で頭を覆った老婆が、背を丸めて歩いてくる。
雪玉をぶつけ合いながら家に帰る子どもたちは、全身が真っ白になっている。
家に帰り、長靴を脱ぐと、中にびっしりと雪が入っている。
靴下はぐしょぐしょになり足の指は赤く腫れている。
夜になると痛痒い。
隣のテーブルで、娘は数学のワークをやっている。ちらと覗いてみたが、問題の意味がほとんどわからなかった。
彼女にとっても難しい問題らしく、半分は答えを見ながらやっている。まあ、自分もそうだったか。
Yahooのアメダスを見たら、弘前の積雪がさらに増えていた。きっと外は吹雪いているのだろう。
数学を5ページほど終え、いつものようにピコピコ始めた娘を横目に、この文章を打っている。目の前のコーヒーはとっくに冷めている。
ふと左足の人差指が、痛痒くなっていることに気づいた。
歳を食っても、ジャイゴワラシはシモヤケになるようだ。
そして、夜21時。
外は何も見えない。
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