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2021-02-14

「 金木街景 〜弐 」


吹雪の中、商店街を歩く。(「金木街景 〜壱」より続く)

「仁太坊通り」という名の商店街は、かつては劇場や映画館、多くの飲食店などが並び、娯楽の中心地として賑わったらしい。

が、店を開けているのはごく数軒。通りを歩く人の姿は、ほとんどない。

斜陽館の周りを歩くのは初めてだったが、いくつもの立派なお寺があることに気づく。「南台寺」や「妙乗寺」などは、けっこう有名なお寺のようだ。

神社仏閣は全く詳しくはないのだが、境内を歩くのは好きだ。ただこの時期は、境内といっても白一色。その寺の持つ本来の雰囲気を知ることは難しいのだが、これはこれで趣がある。

少し歩くと、大きな石仏が姿を現した。グレイの空を背景に立っている。

「雲祥寺」というお寺だった。境内に入ってみる。

雲祥寺の仏像

雲祥寺の仁王像

疫病退散

お地蔵様に手をあわせ、しばらくすると再び斜陽館の通りに出た。

そのまま金木駅の方へ歩いてみる。駅前はもう少し賑やかな通りなのだろうか?と思ったが、そういうわけでもなかった。

こちらの通りも、人がいる、と思えば雪かきをする人の姿だけ。こんな天気では当然か。

駅には、若い女の人が一人だけいた。

金木といえば、斜陽館を始め、古き良き時代の建物があるイメージだが、駅舎は微妙に新しいというか、少し古いというか。なんとも言えぬ面構えをしている。

芦野公園駅に本当の「駅舎」があるので、それはそれでいいのか。

どんな街も、最初から「観光を考えて街を作る」わけではないので、街の公共建築とはなかなか難しい。

なんでもない昔からの建物が「カッコいい」と言われたり、意識してカッコよく?作ったものが、「ダサい」と言われたり、それがまた何十年かすると「レトロ」と言われる。

雪の結晶にも見えるカーテンの模様

SANYO SANYO SANYO

覗き小窓

斜陽館前に戻ると、雪はやんでいた。

雪の中、ほとんど誰に会うこともなく、小一時間ほどの街歩きであったが、なぜか不思議な満足感がある。これもまた、小さいながらも歴史ある街の懐の深さなのだろうか。

再びホワイトアウトに遭遇しないことを祈りながら、来た時とは逆に、車を南へ走らせた。


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