中村文哉写真展『津軽の大地を見つめて』/ ギャラリーカフェ「ふゆめ堂」
先日、五所川原市のギャラリーカフェ「ふゆめ堂」で開催されていた写真展を拝見した。
出展していたのは中村文哉くんという若者で、写真仲間のひとりだ。写真仲間といっても、日頃から交流があるわけではない。共に「TSUGARU PHOTO MEETING」という写真グループに参加していて、数年前、一緒に写真展をやった仲間である。
(3年前に書いたTPM写真展の記事 → 「TPM第4回写真展」)
第1回と第2回は、自分がディレクションをしたこともあり、展示をする上でも参加メンバーの作品を把握する立場にあったが、数多い作品の中でも中村くんの作品は群を抜いてレベルの高いものだった。
【 中村文哉写真展『津軽の大地を見つめて』】と題された写真展。
彼は、当時から野鳥を被写体とした写真を撮っていた。今回の展示作品は、6年前から彼がこれまで撮りためた写真12点。「津軽をテーマに津軽でしか撮れない写真」ということに拘り、撮り続けてきた作品である。
長い望遠鏡のようなレンズを抱えて撮影される野鳥写真。
大砲とも呼ばれる望遠レンズは、カメラ本体の何倍もの値段がするのだが、思いのほか野鳥写真家は少なくない。動かない風景を撮るのとは違い、その時の一期一会的な感覚が、撮影者の心を捉えて離さないのだろうか。
中村くんは、挨拶文の中でこう書いていた。
十人十色、人それぞれ個性があるように野鳥にも小鳥から猛禽、水鳥など十鳥十色のように個性があります。老若男女、野鳥に興味ある、なしに関わらず、津軽には、こんな野鳥がいるんだなと思ってもらえたら嬉しいです。
彼の「野鳥に対する愛情」が文章から伝わってくる。
しかし、彼の作品を拝見するたびに思うのは、「野鳥に対する思い」だけではなく、野鳥という被写体を通じて「芸術作品」まで高めたいという「写真に対する強い思い」を感じる。
それは、構図にも表れているし、背景の選び方にも表れている。もしや、野鳥写真が好きな方々からすると、その表現方法に首を傾げたくなる人もいるだろう。
フクロウの写真があった。12点の中でも好きな作品だった。
大きく間を取った作品。降りしきる雪の中で、フクロウが佇んでいる。
大きな空間に、そのときのフクロウの気持ちが表れているようだった。彼の作品には、被写体である野鳥たちの気持ちや、その背景にある物語が表現されている。そう感じる。
「いつか野鳥の写真で世界で認められる人間になる」
彼は、よくSNSなどでこういう言葉を発信していた。それを見るたびに、羨ましいなあと思う。
一見、生意気に大きなことを言っているようにも見えるだろう。でもそれは、あえて自分を追い込むことから生まれる覚悟でもあり、そして内に秘めた確固たる自信でもあるはずだ。
だから、いつも羨ましく思う。
これからも野鳥を撮り続け、是非とも、世界で認められる写真家になってほしい。
そしたら「彼、知り合いなんだよなあ!」って自慢しちゃおう(笑)
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