2021年 12月8日
太平洋戦争のきっかけとなった、旧日本軍による「真珠湾攻撃」から80年が経った。
昨夜、NHKで放送されていた特番を一人で観ていた。
1941年12月8日(ハワイ時間12月7日)、ハワイ州オアフ島真珠湾にあったアメリカ海軍の太平洋艦隊に対して日本海軍が奇襲攻撃を行った。
その攻撃により、日本を勝利(ほんの一瞬であったが)に導いたとされる海軍提督「山本五十六」は、一躍英雄となった。
しかしその後、日本は多くの国や人々の思惑に翻弄されながら、泥沼の戦争へと突き進み、やがては敗戦を迎える。
ごく最近になって、ある「極秘文書」が見つかった。その文書によると、山本五十六は「米国との戦争は避けるべき」との思いが綴られていた。
このような内容だっただろうか。
歴史はあまり得意な方ではなかったので、あえて詳しくは触れないようにするけれど、年末に特別ドラマが放映されるらしいので、興味のある方はそちらを是非。
物心ついた頃から、この日が近づくと太平洋戦争にまつわる番組が放送される。
なぜ日本は、戦争をしなければならなかったのか。なぜ若者は、特攻隊として敵船空母に突っ込まなければならなかったのか。なぜ家族は、万歳をして彼らを見送らなければならなかったのか。
自分が若い頃は、(いつまでメディアは、過去の戦争のことを振り返り、語り続けるのだろう)と思っていた。(昔のことよりも、これからのことの方が大切じゃないか)と思っていた。
自分の誕生日でもある12月8日、毎年テレビで戦争のことが流れるのはイヤだった。
しかしここ数年は、こういった番組を観ることに苦痛はなくなった。むしろ見入ってしまうことが多い。
それなりに、歳を重ねたせいかもしれない。自分の子どもと重ねて見てしまうからかもしれない。世の中が以前に比べ、富よりも愛や平和を重きをおく風潮になったのもあるだろう。
戦争が終わったのは、1945年。今から76年前。
自分が生まれたのは、1962年。今から59年前。
自分にとっては、「戦争ってすごい昔にあったこと」と感じていたが、考えてみれば、どちらも同じくらい前のことなのだ。娘にとっては、どちらも同じくらい昔のことと感じるだろう。
娘がケーキを美味しそうに食べている。
そんな彼女に、戦争のことや、人間の生死について語ったところで、ピンとこないだろうし興味もないだろう。
いや、今年の誕生日はこれまでとは違う。一緒に祝ってくれる人がひとり少ないのだ。
娘なりに何かを感じているかもしれない。
ろうそくの灯を一緒に囲む誰かがいるということは、それだけで幸せであり、平和であるということ。
ろうそくの灯の向こうで、ピコピコしている娘を見ながら、戦争のない世を願う。
ぼんやりとそんなことを思う、今年の12月8日の夜だった。
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