出張雑感 / THE NORTH FACE (ノースフェイス) NANGA(ナンガ)GREGORY(グレゴリー)
青森を飛び立ったときは猛吹雪であったが、羽田に降り立つと目も覚めるような快晴。
しかし気温は低く、ほんの2日前に降った雪が、日陰のあちらこちらにまだ残っていた。さすがにあれだけ降ると、消えるのにも時間がかかるようだ。
今回の出張は2018年の秋冬物。とくにアウトドアブランドが主の展示会まわり。
まずは、バスに乗り東京ビッグサイト方面へ。かの大雪で首都高も閉鎖されていた箇所があったようだが、このルートは大丈夫のようだ。
比較的スムーズに到着。ビッグサイトのすぐ近くにあるTFT(東京ファッションタウン)という大きな展示会場に向かう。
ここでは、「THE NORTH FACE (ノースフェイス)」をはじめとしたゴールドウィングループが展開するアウトドアブランドを一堂に集めた展示会が催されている。
体育館が3つか4つも入るような巨大なスペースに2018年秋冬のウェアがずらりと並んでいる。バイヤーの人数もスゴい。特に昨今人気の「THE NORTH FACE (ノースフェイス)」は、一番広いスペースを取っているにもかかわらず、バイヤーがぎゅうぎゅうでゆっくり商品を見ることもままならない。
同行したスタッフと一緒に、ある程度目星をつけて歩き回る。端から端までじっくり見る余裕はない。
自分の店は、いわゆるアウトドアショップではないので、プライスやアイテムのバランスをとることはなく、次のシーズンはこれがカッコイイ!これが売れる!といったものを集中してバイイングする。また、一般的なアウトドアショップでは選ばないであろう、少しひねりの効いたモノをあえて選ぶこともある。
アウトドアウェアをファッションに取り入れるというのは、今ではごく普通のこととなったが、やはりそれでもファッションである以上は、お客さんが店頭で目にした時に、「おーっ!」と新鮮な驚きやショックを感じてもらえる品揃えにしなければならない。
ウェアだけではなく、雑貨やシューズなどもチェックしているうちにあっという間に時間が経ってしまった。
重いカタログをバッグに詰め込み(これが毎シーズン重くて参るのだ)、会場を後にし、次の展示会へ向かう。近くにある「国際展示場駅」から「りんかい線」に乗り込み、直通一気に池袋まで。
続いては最近メキメキと人気が上昇中のジャパニーズアウトドアブランド「NANGA(ナンガ)」
有名ブランドとのコラボレーションも数多く手がけている、滋賀発のアウトドアブランド。コストパフォーマンスも良く、今後ますます期待のブランド。
会場には、他にも多くのアウトドアブランドが並んでいたが、とりあえずザーッと見渡して終了。この「ザーッと」でもいいから「見る」というのも大切。しっかり自分の目で見て「やらない」と決めるのは、バイイングする上でとても重要なことだ。
さて次は、山手線で恵比寿まで。バックパック界のロールスロイス「GREGORY(グレゴリー)」の展示会場へ。
いやしかし、今回はアウトドア漬けである。日頃、ロードバイクを乗ることはあるが、山登りなど年に1回くらいのもんだし、キャンプをやるわけでもない。
それなのにこんなにもアウトドアブランドの展示会を巡るのであるから、もうちょっとアウトドアのこと勉強したほうがいいのかな…なんて思いつつも、やはり基本はファッション目線でいってしまうのだ。それが自分の仕事。
「GREGORY(グレゴリー)」では、オモシロいカモ柄が出ていた。女性の方にもオススメの雰囲気。
初日はお台場から池袋、そして恵比寿と広範囲に動いた。会場でもほとんど立ちっぱなしなので足が痛い。
「GREGORY(グレゴリー)」を後にして、代官山まで。「コンバース」が新しいラインを展開するということで、拝見してきた。
通常のラインとはまた別のものらしく、ここではまだ詳しく書けないが、これも是非乞うご期待。
比較的スムーズにスケジュールをこなせたので、同行スタッフと別れて「恵比寿ガーデンプレイス」に向かった。
ガーデンプレイス敷地内にある「東京都写真美術館」にて【ユージンスミス展】が開催されていたからだ。弘前にいると、こうした海外の有名フォトグラファーの写真をナマで見る機会はまずない。
ちょうど出張のタイミングと重なったので足を運ぶことにした…のだったが、会場に着いたらなんと閉館時間を過ぎていた。水曜は18時までらしい。木曜、金曜は20時までだった。
軽くショックを受けながら、来た道を再び戻る。歩くエスカレーターをトボトボと歩いていたら無性に腹が減ってきた。
ラーメン屋を新規開拓する気力は全くなかったので、絶対外さない「AFURI(あふり)」へ。
自分を励ますべく「炙りチャーシュー」を一枚追加。
あ〜至福。本日はこれにて終了。
翌日。朝一バスにて新宿まで。
これまたアウトドアブランドを扱うメーカーとして有名な「A&F」の展示会へ。ミリタリーバッグとしてここ数年人気の「ミステリーランチ」とブランケットで有名な「ペンドルトン」などなど。
「グレゴリー」と並ぶ人気の「ミステリーランチ」
無骨なデザインと質実剛健な作りが売りだが、最近は小さめのデイリーに使えそうなバリエーションも増えている。こちらも今後に期待。
展示会場を後にし外に出る。歩くたびに副都心の高層ビルから、太陽の光が差し込んだり隠れたりを繰り返す。
ほんの2日前の大雪が嘘のような快晴であるが、やはり東京は高層ビルが多いせいか日陰も多く、至るところに雪が残っていた。
続いて乃木坂にあるパンツメーカーさんへ。
しばし商談のあと、近くのお蕎麦屋さんで天ぷらそばをご馳走になった。衣がサクサクとたいそう美味しい海老天であった。
午後は原宿で1件仕事を済ませ、原宿から青山のショップをリサーチをしたが、羽田へ行くまで少し時間があった。思い立って、昨日見れずに悔しい思いをした【ユージンスミス展】を観ることに決め、再び恵比寿へ向かった。
今回は無事に観ることができた。【ユージンスミス展】については、あらためて書き触れたいと思う。
モノレールの窓の外には、オレンジ色に染まり始めた空がビルの窓に映っていた。
アウトドアモノを見まくった2日間であったが、弘前に帰るれば山に行かずとも、自宅の周りにはアウトドアウェアが必要な毎日が待っている…
ということを思い出したのは、2時間後のことであった。
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