『黒人霊歌』と『豚サガリ焼き&エスニックスープ』
もはや、とりとめもないタイトルと化しつつある【音楽と晩飯】シリーズ。
目の前にある要素を全て「&」でつなぎ合わせているだけのようなタイトルだけど、日々の出来事を綴っているだけなので、ご勘弁を。
服屋を引退し、だらだらとした日々が続くのかと思いきや、意外にも規則正しい生活を送っている。
6時半に起き、娘とネコの朝飯を支度し、ゴミ出しをし、娘を送り出す。以前なら、その後は二度寝が定番だった。
「だらけようと思えばいくらでもだらけられる…」というのがかえって怖いのかもしれない。
なので、まずはゆっくりと落ち着いて珈琲を飲む。少し濃いめで。
そうして、今日一日をどう過ごしたらよいか考えてみる。それを紙に書き出してみる。
こんなことを書くと、何か充実した日々を過ごしているかのように聞こえるが、書き出したことの半分しかできてないのがホントのところだ。
それでも今のところ、なんとか「だらだら」は阻止できている。
一緒に暮らしている嫁さん次男坊が、毎日のように野菜を持って帰ってくる。
農園で働いてる彼が持ち帰る野菜はどれも新鮮だ。
冷蔵庫はあっという間に野菜で満杯になる。
だから、毎日、新鮮な野菜を使って料理をする。
トマトやズッキーニは、とりあえずオリーブオイルたっぶりにして軽く炒め、その後弱火でコトコト煮込めばOK。
大量のトマトから出るトマトジュースで十分スープになる。
ただ、いつも同じ味だと飽きるので、ここは少し工夫が必要だ。
いつもの野菜ブイヨンに塩コショウ、ニンニク粉。
素材がいいので、これで十分美味くなるのだけれど、今日はこれに赤ワインとクミンを加える。
クミンは、粒が大きめのと粉のタイプ2種類を入れてみたが、ちょっとヤリ過ぎた。
思いがけず、エスニックなスープとなってしまった。
肉は、これも野菜と一緒にいただいてきた『水木精肉店』の豚サガリ。
平川市にあるこの精肉店の肉は、「とにかく美味い!」と評判だ。
まず先に、肉とは別に人参と玉ねぎの炒め物を作る。肉と一緒に炒めてもいいのだが、肉の方は最初から味が付いているので別々に。
人参と玉ねぎは、強火でガーッと炒めて、最後に「源たれ塩味」でさらに炒める。(この塩味は使えます)
炒めたのを別皿にに移し、次はサガリ肉の番。
こちらはひたすらフランパンで焼くだけ。ほんの少し唐辛子をふる。

豚サガリ焼き と エスニックスープ
炒めた野菜たちの上に、サガリ肉をのせてみる。少し洋風に見える。
それにしても、肉と玉ねぎを炒めたものは、なんでこんなに食欲をそそるのだろう。白飯に合う。
ほんのりカレー風味のエスニックトマトスープは、飲んでいるとじわりと汗をかく。
嬉しいことに、娘も次男坊も「ウメえ、ウメえ!」とヤギのように言いながら食べてくれる。
音楽のことを書くのを忘れていた。
本日のクッキングBGMは『THE NEGRO SPIRITUAL』いわゆる『黒人霊歌』である。
アーティストは、『黒人霊歌』といえばこのアンサンブル「THE ROGER WARGNER CHORALE / ロジェー・ワーグナー合唱団」

『黒人霊歌集』
『THE NEGRO SPIRITUAL』は、アメリカ南部でどれとなっていたアフリカ黒人が歌った宗教的な歌である。
ルネサンスの宗教曲とは違い、どちらかといえば「ゴスペル」を思わせる歌で、JAZZぽくアレンジされているモノもある。
『DEEP RIVER / 深い川』『SOMETIMES I FEEL LIKE A MOTHERLESS CHILD / 時には母のない子のように』など、よく知られた名曲も多い。
この合唱団のBASSは、凄い声で低音をビリビリと響かせる。大学の頃、憧れた。
大学3年の時だったか、この曲集を定期演奏会で歌ったのだった。
あの頃は、あまり詩の内容など考えずに、とにかく迫力のあるベースを歌おうと思っていた。
今こうして、あらためて聴いてみると、戦争や奴隷などのない世界を願う彼らの魂が聴こえてくる気がした。
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